MUNI CARPETS

MUNI南青山本店よりお知らせ ~Tiny Corner~

2023年6月9日

このたびMUNI南青山本店では、お店の一角に”Tiny Corner”という小さなコーナーを設けました。

Eclectic(折衷)なスタイルは、MUNI styleの真骨頂。
テーマごとに、MUNI Carpetsと様々なブランドのアイテムとのコラボレーションから生まれる、
思いがけない世界の広がりを感じていただけます。

初回のテーマは「アーバンナチュラル」。
MUNI Carpetsと北欧家具、Bang&Olufsenのスピーカーを合わせ、
上質な音楽と家具に身をゆだねる時間をイメージしてコーディネイトをつくりました。

今後も様々なコラボレーションを予定しています。
是非お店に体感しにお越しください!心よりお待ちしております。

***今回のセッティングのテーマ***
   「アーバンナチュラル」

<使用アイテム>
*スパニッシュチェア
  ブランド: Fredericia
  デザイナー:ボーエ・モーエンセン 
 ボーエ・モーエンセンがスペインを旅した際のインスピレーションから生まれた、デザイン史に残る名品です。
 程よいレザーのホールド感、幅の広い肘掛けにはコーヒーや新聞なども置けて、見た目以上に抜群の座り心地。
 是非ゆっくりと腰かけてみてください。

*BMO488S コーヒーテーブル
  ブランド:CARL HANSEN&SON
  デザイナー:ボーエ・モーエンセン
 1958年に誕生したこちらは、もとはベッドサイドに置くものとして考案されました。
 色々な使い方を提案していくことを念頭に置いてデザインされた、ミニマムなシルエットの名品です。


*BEOSOUND2
  ブランド:Bang&Olufsen
  デザイナー:Torsten Valeur(David Lewis Designers)
 素材にアルミニウムを採用したマルチスピーカー。どこに置いても部屋の隅々まで360°サウンドが届く設計。
 美しいデザインは、スピーカーの領域を超えている。 


*MUNI CARPETS
  Design No.050A 91x183cm
 牡丹と龍が幾何学的に描かれた一枚。天然藍の濃淡で描かれたデザインは、シック且つエッジのきいた雰囲気。

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news letter vol.43 : 玄関(エントランス)、それは・・・

2023年6月1日


MUNIでは、月に1度メールマガジンをお届けしています。
その内容をこちらでも紹介させていただきます。
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今号は、多くの方からお問い合わせを頂戴する「玄関敷き」について。

そもそも「お玄関」とは何ものなのか。
そして皆さまの大きな関心ごとでもある「玄関敷きとは」。また、その役割について。
MUNI が家の空間の中でもとりわけ大切にしている「お玄関」のポジションとともに、お話ししてまいります。



訪れるひとに安らぎを、 去り行くひとにしあわせを

PAX INTRANTIBUS
SALUS EXEUNTIBUS


中世の風情を色濃く残す城塞都市、ドイツ・ローテンブルグ市のジュピタール門に刻まれているラテン語の碑文です。

羽田空港ターミナルのアトリウムの壁にも刻まれており、空の玄関口に相応しい、温かくて素敵なことば。自宅の玄関にも刻みたいと思うほどです(笑)。
(日本空港ビルディング株式会社様は、顧客満足理念として “PAX INTRANTIBUS  SALUS EXEUNTIBUS” の言葉を掲げていらっしゃいます)

  「玄関」は、「建物の入り口」としては世界共通なのですが、家相や方位などを大切にする日本人にとっての「玄関」とは、精神性も併せ持った、なにか象徴的な位置付けがあるのではないでしょうか。

 「結界」としての「玄関」

 「玄関」とは「結界」であり、ハレ(聖域)とケ(俗域)を隔てるもの。 
「結界」とは、仏教とともに日本に入ってきた、空間の領域を設定することばです。
のちに密教の影響を受け、「結界」の内側が浄域(聖域)、外側を不浄域(俗域)という意味も加わったといいます。
日本古来の信仰である神道においても同様の考え方があり、鳥居やしめ縄などを結界とし、それより内側は浄化された神聖な領域であるということを表すそうです。

日本建築の襖、衝立、障子、縁側なども、内と外を区切る結界の一種です
また、茶道では、茶室に至る露地に客が立ち入らないようにとの目印として縄で結んだ石(関守石・留め石)、あるいは小石に差し渡した竹筒などを置いて、結界とします。
とりわけ、茶室の入口である躙り口(にじりぐち)は、俗世間(茶室の外)と聖なる空間(茶室の中)を隔てるための重要な結界です。
茶室における躙り口(にじりぐち)は、ご自宅における玄関の位置付けにつながるように思います。

日本庭園や茶室に見られる「結界」

玄関敷きの役割

 このように日本では、一般のご家庭においてもハレ(聖域)とケ(俗域)を隔てる「結界」としてのお玄関を、象徴的な位置付けとする考え方が古来より受け継がれてきました。

 そんなお家の顔である大切なお玄関に敷く玄関敷きは、床が固いから、足を拭きたいからという実用的な目的ではなく、ハレの場である家の象徴として、もしくは外と内の「結界」として、お玄関に玄関敷きを敷くという考えが広く定着していきました。
そして現代においてもその家を象徴する玄関インテリアになくてはならないものとなり、日々のお出かけとご帰宅、そして来訪者を温かく見守ってくれる、より身近な存在へとなっていきました。

MUNIの玄関敷き

 MUNI CARPETS の玄関敷きの意匠は全て、吉祥文を用いてデザインされています。
お家の玄関(外との結界)を守るものとしてMUNI の玄関敷きは相応しく、お玄関敷き選びの際には皆さまがご自身やご自宅に相応しい文様を選ばれ、その行程を大変楽しんでくださっています。

 MUNIは創業以来、30余年にわたり玄関敷きを大切に考えてきました。
それはMUNIが日本のブランドだからこそできる、日本の住宅やライフスタイルに対応したきめ細やかなサイズの調整や、色・デザインの開発などのアップデイトを続けることなのです。

サイズやデザインを含めると今や200種類にも及ぶ豊富なラインアップ、色の美しさ、そしてクオリティの高さで多くの皆さまにご支持を頂いております。
その意匠においても、魔除けの意味を持つ龍の文様や、お家の繁栄を意味する蓮の文様、永遠の幸福を意味する唐草文様など、吉祥文様が描かれたデザインはお家の顔である玄関に相応しく、洗練された玄関インテリアの設えに一層の美と格調を添えます。
つい最近も「吉祥文様の意味通りに、幸せを運んでくれました」という嬉しいお声を頂戴したばかりですが、お客様お一人お一人の想いを文様に乗せ、親しみを持ってお使いいただけるのがMUNIの玄関敷きなのです。

今後もMUNIは、皆さまの大切なお玄関を美しく彩り、ワクワクするような魅力的な玄関敷きを制作し、お届けしてまいります。



~玄関敷きをお探しの方へ~

 お玄関の間口・奥行きのサイズと、簡単なお写真をお見せいただけましたら、MUNIのカーペットコンシェルジュがベストな一枚をご提案させていただきます。

 MUNIの玄関敷きは、皆さまを日々見守り、お客様を温かく迎えます。


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ご納品事例 Life with MUNI

2023年5月19日

メールでのやり取りをさせていただき、テラコッタブラウン&アッシュブルーの蓮団花文様のカーペットをリビングへお求めいただいたM様。

この度はM様より頂戴したとても素敵なリビングのお写真と共に、お時間をいただきお答えいただいたインタビューの内容をご紹介いたします。

<以下インタビュー内容 (Q&A形式)>

Q:この度リビングにカーペットをご検討になられたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?
A:以前からリビングのカーペットはMUNIと決めておりました。MUNIを知った頃に新居が決まり、リビングやダイニングの家具やアートを一つずつ揃えていき、最後にそれに合わせて大きな面積を占めるカーペットを選びました。

Q:インテリアのイメージや方向性はございましたか?
A:新しいものと古いもの、様々な国のものをミックスしたスタイルが好きです。長く大切にしたいので、パーマネントなデザインや経年変化を楽しめるもの、メンテナンスできるものを選ぶようにしています。

Q:ご検討の候補はどういったものだったのでしょうか?
A:本当は倉敷のお店に旅行ついでにお伺いして選ぼうと思っておりましたが、それがコロナでなかなか叶わず…
オンラインやカッシーナの展示会で、まずは好みの柄から選ぼうと思いました。これと決めた柄からサイズを考えたのですが、思うようなバランスにならず、MUNIさんに直接メールでご相談致しました。
そうしましたら、我が家の写真に見事な合成写真を何パターンもの色柄・サイズで作成して下さいました。それを元に最も大事なのはサイズとなりまして、この正方形が作られている蓮か無地かで検討し、最終的にこの色柄となりました。

Q:最初にMUNIをお知りいただいたきっかけは何でしたか?
A:ものすごくセンスのいい友人のお宅に遊びに行ったところ、そのお宅の建築デザインやインテリア全てが私の好みで、そこに大小様々なMUNIがあったことが始まりでした。
その後すぐに今は廃盤となった一人掛けの椅子用のラグを購入し、いつかは大きなカーペットをと心に誓いました。

Q:MUNI CARPETSを初めてご覧頂いた際のご印象はどのようなものでしたか?
A:ひと目でわかる質の良さとどこの国のものなのかわからない、つまりどんなインテリアにも合わせることができる懐の深さを感じました。

Q:この度お求めいただいた作品のお気に入りのポイントがございましたら是非お聞かせください。
A:藍色のものと違い染めの個体差のある色を選んだので、どのような染め上がりかドキドキしておりましたが、私が思い描いていた通りの色のもので、とても気に入っています。

Q:実際にお設えいただき、いかがですか?
A:同じ空間でも、カーペットのサイズで広く見せることができるのだなと感じました。
そして、MUNIさんが作成して下さった合成写真とそのままのイメージで、遠方でも間違いのないものを選ぶことができたと思っております。いつも朝起きてソファで寝ていた子供達も、起きてきたと思ったらカーペットの上で寝て起きません(笑) ソファよりカーペットに座る方が気持ち良い!

Q:M様がこちらのお部屋で一番こだわっていらっしゃるポイントは何ですか?
A:長く大切にできるものをひとつひとつ選ぶことでしょうか。

Q:M様の思われるMUNIの魅力は何ですか?
A:とにかく心地良いこと。カーペット一枚で生活の質がこんなに変わるのかと驚いています。使えば使うほど艶が出ると伺っているので、とても楽しみにしています。

以上インタビューより

M様、お忙しい中インタビューにご協力をいただきまして誠に有難うございました。
お求めいただきました作品をご家族の皆様方と共に、末永く心地よくお楽しみいただけますと誠に幸甚に存じます。

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ご納品事例 Life with MUNI”愛犬のために始まったラグ選び”

2023年5月7日

広々としたリビングダイニングの床の余白部分を埋める形で、ベージュ色のMUNI CARPETSをお選びくださったA様。
ペットのワンちゃんがソファからダイニングスペースに移動する際床で滑ってしまうのを可哀そうに思ったことから、インターネットで調べてご来店くださいました。

A様邸のインテリアを構成するのは、グレー・ベージュ・ブラウンというアーシーでナチュラルなカラー。
ヴィンテージの家具や外国製のアーティストのポスターなどが美しいバランスで配置されており、随所にA様の審美眼が光ります。

さて、愛犬のためにお選びいただきましたカーペットは、橡と茜で煮出したとりわけ渋いベージュ色が特徴的です。
カーペットの地色が少し濃いブラウンの床によく馴染み、濃紺の蓮団花文が空間に程よいアクセントとパンチを加えているように感じました。

愛犬が床で滑ってしまうことをきっかけに、カーペットをお探しに。
Size 137x198cm Design No.009B

また今回初めてご覧になったMUNIをとてもお気に召して頂けたことから、リビングと同時にサファイアブルーが美しい無地のハーフランナーを玄関に、ブラウンがシックな幾何学文様のスモールカーペットも一緒にお納めしました。
ブラウンのカーペットはお嬢様のピアノの足下に設置させて頂きましたが、クリーム色のローランドのピアノと絶妙な色合わせがとても素敵でした!

インテリアはコーディネーターには任せず、全てご夫婦で選ばれているというA様。
それぞれのお好みは似ているところもあれば違いもありながらも、しっかり話し合われたすえに決めているのだそうです。お話通り、デザイン選びや配置について、おふたり一緒に楽しんで選ばれていく様子がとても印象的でした。

A様、このたびは本当にありがとうございました。
今後もMUNIのある暮らしをお楽しみいただけましたら嬉しく思います。

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news letter vol.42 : MUNIのモダンさはどこから?

2023年5月1日


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 MUNIにお越し下さるお客様や、お求めいただいたお客様からは、光栄なことに「モダンね!」「どんな空間のインテリアにも合いそうね」などとお褒めのお言葉を頂戴しています。
そこで、今回はMUN CARPETSのモダンさと現代性にスポットを当て、深堀りしたいと思います。

Asian gallery, Metropolitan Museum of Art

| MUNI CARPETSのルーツ、明という時代

 MUNI CARPETSは、“クラシカル・チャイニーズ・ラグ”と呼ばれる、中国の「明(みん)」の時代の宮廷への献上品として製織されていた品々をルーツとしています。

「明」の時代と聞いて、どんなイメージを持たれますか?
1368年から1644年までですから、「かなり前」というイメージかと思います。

「明(みん)朝」は、モンゴル帝国の末裔である「元(げん)朝」に代わって、漢民族が興した王朝。300年程続いた最後の漢民族の王朝で、日本では室町時代・安土桃山時代・江戸時代にあたります。
1644年に少数騎馬民族である満州民族の清王朝が台頭するまでの300年間に、中国の文化芸術が洗練の頂点に達したと言われます。

© MUNI CARPETS 2023


 明代は、「文人」と呼ばれる人々が隆盛を極めた時代でした。
文人とは、士大夫(したいふ)つまり近代以前の中国における政治的・文化的支配者たる高級官僚および官僚予備軍のことで、儒家としての人文的教養を身につけ、支配的・指導的な立場にある人物たちのことを指しました。

文人は王侯・貴族・官僚・地主・地方豪族などの支配者的な階級・地位の出身者がほとんどで、彼らが私的生活において見せる姿が「文人」であり、詩人的要素、書家的要素、画家的要素などなど趣味人たる教養をすべて内包していました。

| 明代のインテリア指南書

 そんな時代に、“インテリア指南書”を著した人物がいました。文 震享(ぶんしんきょう)という、中国の代表的文人です。

 “雅(が)”と“俗(ぞく)”というのが彼ら文人のものごとの判断基準であり、知識階級の生活文化の基本的文献としての書物である『長物志(ちょうぶつし)』には、建築、設え、家具・調度品、書画、香、庭木、衣服そして乗り物に至るあらゆるものについての項目があり、「これはダメ、これは使い物にならない」という、ストイックなまでの日常の美学、生活の美学が著されています。

明代にすでに、そのような概念、美学が存在していたこと自体が驚くべきことです。
”雅(が)”は、いまで言うエレガント、上品という意味を持ちます。

| 明代の美意識で作られた絨毯

Frank Lloyd Wrightの自邸に敷かれたClassical Chinese Rug

『長物志(ちょうぶつし)』には、絨単(絨毯)の項目もあります。
その意味するところは、明代に作られた絨毯は、絨毯単体で完結して作られたものではなく、「洗練された空間に合うように」という視点で作られているという点です。
その洗練された美しさは、遊牧民や家内製によるものではなく、確固たるアート・ディレクターが存在し、その指示のもとに、しかるべき工房で制作されたことにより生まれてきたのです。

明代のモダンさは、20世紀のフランク・ロイド・ライトやココ・シャネルの部屋のインテリアに、そのままタイムリープ(Time leap)し、時代を越えていまなおモダンに映ります。

 そのルーツを継承しているMUNI CARPETSが、現代の空間にフィットするのは偶然なことではなく、作られた経緯からすれば当然の理(ことわり)なのです。
十分な存在感を持ちつつも、空間を引き立てるために計算しつくされた美。
流行ではない、トラディショナルでタイムレスな美。
それが、MUNI CARPETS。
皆さまに”モダン”と感じて頂ける所以です。

MUNI CARPETS Design No.062


(参考文献)

『長物志1  —— 明代文人の生活と意見』
『長物志2  —— 明代文人の生活と意見』
『長物志3  —— 明代文人の生活と意見』   文 震享 編  荒井 健 他訳注  平凡社

『VIRATA COLLECTION OF ASIAN ART: A FAMILY LEGACY』 —CHRISTIE’S auction catalogue—

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ゴールデンウイークの営業について

2023年4月14日

平素よりMUNI CARPETSをご愛顧賜り、誠に有難うございます。
本年のゴールデンウィークは、以下のように営業いたします。

 2023年5月1日(月) 
   南青山本店・FC広島店 営業
   倉敷本社店 休業
 2023年5月2日(火)
   南青山本店・倉敷本社店・FC広島店 休業
   

店舗ごとに休業日が異なりますので、ご注意ください。

皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。

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ご納品事例 Life With MUNI “以前からそこにあったようなカーペット”

2023年4月3日

建て替えられたばかりのご自宅のお引っ越しの仕上げに、
と南青山本店へカーペットを探しに来られたI様。

先日、ご自宅へご納品に伺ってまいりました。
3色のお色目をお持ちしたなかで、これ!となったのは、テラコッタブラウンのカーペット。
お広げした瞬間、お部屋全体に色気と華やかさが加わりました。
ご自身の直感はもちろんのこと、お嬢様に受け継ぐことを想定され、お嬢様のお好みも考慮されました。

海外での幾度かのお引越しのたびに移動させ、手直し・貼り替えを繰り返してきた重厚な家具や、お取り壊し前のご自宅から移築したステンドグラスや照明などなど、調度品のひとつひとつにストーリーがあり、それらの由来などお聞かせくださいました。

数日ののちI様にご連絡すると、 「新しい家のはずなのに既に馴染んでいるわね!」と、
近しいご友人が褒めてくださったとのこと。
また、「古いものたちを活かしてくれて本当に有難い」というお言葉を頂戴しました。

ストーリーと愛着ある品々とともに、I様のこれからの日々の傍らにMUNIが在れましたら光栄です。

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news letter vol.41 : “MUNI”というスタイル

2023年4月1日


MUNIでは、月に1度メールマガジンをお届けしています。
その内容をこちらでも紹介させていただきます。
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 1930年代、世界の文化の中心であったパリやニューヨークで、新たなインテリアスタイルが誕生しました。
西洋のモダニズムと究極の東洋の伝統美であるクラシカル・チャイニーズ・ラグが融合したそれは、ハイエンドな人々によってより洗練されたものへと昇華され、瞬く間に世界へと広がり、現代にも続くラグジュアリーなインテリアスタイルとなっていったのです。
彼らの個性が最も表現された自宅(サロン)は、カルチャーの交流の場でもありました。

 そこに配する全てがこだわりのもとに選ばれ、その演出への知識は当然の嗜(たしな)みだったのです。サロンに通された客人はまず家具を眺め、壁面の絵画、そして床に敷かれた手織り絨毯を鑑賞しました。
遠く離れた東洋から到来した誰も見たことのない美しい中国の絨毯は、最高のしつらえへの究極の仕上げだったのです。 

 そんな、東洋が持つ最上の伝統美とモダンを融合した、新しく洗練されたインテリアスタイルを現代に具現化した空間が、MUNI CARPETSの店舗。
東洋、西洋、アンティークやモダンなものをミックスしたエクレクティック(折衷)スタイルの店内です。

ご来店くださるお客様は、カーペット以外にも、李朝膳やアンティークの器、花入れやインテリア関連の蔵書など、“お店の雰囲気そのもの”=「MUNI style」を愉しんで下さいます。
私共も「MUNI style」に共感してくださることがとても嬉しく、組み合わせやレイアウトの仕方をはじめ、 家具のブランドや作家さん、また、普段は入りづらい古美術店の気さくなご主人など、インテリアエッセンスをご紹介させていただいています。

 ちょっとしたアイデアをご自宅に取り入れるだけで空間にスパイスが加わり、居心地良い、ずっと居たくなる、大好きな空間になること間違いありません。

ご来店の際は、カーペットについてはもちろん、それ以外のご質問も大歓迎です!
気になられるアイテムがありましたら、なんなりとご質問ください。
皆さまのくらしを彩るお手伝いをさせて頂きます。

春暖の候、是非、「MUNI style」を愉しみにいらしてください。

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3月 祝日の営業について

2023年3月6日

平素よりMUNI CARPETSをご愛顧賜り、誠に有難うございます。
3月の祝日は、下記のように営業いたします。

【南青山本店】
 3月21日(火・祝) 営業
 3月22日(水)  振替休業

【倉敷本社店】
 3月21日(火・祝) 営業
 3月22日(水)  定休日
 3月23日(木)  振替休業 

通常の営業日と異なりますので、ご来店の際は何卒ご注意くださいますよう
お願い申し上げます。

皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。

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news letter vol.40 : MUNI CARPETSのBlue & White

2023年3月1日


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 様々な魅力的な色が存在する中、季節感やトレンドに左右されない、普遍的な色があります。
その代表格が、Blue & White。
17世紀に中国から青花(チンホァ)の陶磁器がヨーロッパに伝わることによって、その美しさと、エレガントな佇まいと東洋への憧れも纏い、王侯貴族のステイタスシンボルとなり、それはただ色としてだけではなく、スタイルとして世界中に広がりました。そして現代でも世界中の憧れでもあり、普遍的な配色・スタイルとしてインテリアやファッションに影響を与え続けています。

Gucci Resort 2017 Collection | Vogue

 その青絵付けの磁器のようにラグジュアリーで繊細な、MUNI CARPETSのBlue & Whiteの世界。そのカーペットは、どのようにして生まれて来るのでしょう。改めてその奥深さと魅力に迫ります。

|MUNI CARPETSを象徴する色: Blue

 お客様から「MUNIさんだったら藍色よね!」とおっしゃっていただけるほどMUNIの“Blue”は象徴的な色で、私どもにとっても創業以来最もこだわり抜いた色でもあります。
そのMUNIの“Blue”は、他ならぬ天然の藍から生まれるBlueなのです。
藍甕で発酵させた天然藍で染めこんだ深みある美しい色を、私どもは誇りを込めて『MUNI BLUE』と呼んでいます。

 染料となる藍は、馬藍(マーラン)と呼ばれるキツネノマゴ科の藍で、契約農家によってMUNI(漢氈居)専用の畑で大切に栽培されています。藍葉の新芽の部分だけを摘み取り、今では希少となった古来の製法「沈殿法」でその色素を抽出します。

 その後、沈殿藍は工房に運ばれ、化学薬品ではなく酒や麩(ふすま)を使う古来の製法により、実際に染められる状態になるよう、自然発酵させる製法、即ち藍建て(あいだて)を行います。

 甕覗(かめのぞき)のように淡くはかない水色ムーンライトブルーから、鉄紺(てつこん)の様な深く華やかな藍色ミッドナイトブルーまで様々なトーンのBlueを染め分けるのは、中国・蘭州にあるMUNI CARPETSの工房『漢氈居(かんせんきょ)』の職人たちによる、長年の経験と熟練した仕事の成せる技なのです。

MUNI(漢氈居)専用の畑で大切に栽培されている藍葉
MUNI(漢氈居)専用の畑で大切に栽培されている藍葉

 手間と時間をかけて作られた藍(染料)で染めこまれたウールは、藍特有の深い香りをほのかに放ち、酸素に触れるほどにその色は円熟みを増していきます。

藍で繰り返し丹念に染められ、円熟みを増していく


|MUNI CARPETSのWhite

 全てのMUNI CARPESのベースとなる、ナチュラルホワイトウールは、かつて宮廷絨毯に用いられた、世界でも大変希少な最上級のウール・灘羊(タンヤン)のもの。

その昔は塩池であったこのエリアに自生する甘草(かんぞう)を食むことによって蓄えた美しい羊毛は、繊維が細く長い、カシミアグレードの15ミクロン以下。
しかも、光を反射してキラキラときらめくほどの透明感があり、繊維に含まれる油分が大変上質なため独特のしっとりとしたぬめり感があります。

中国固有種の灘羊(タンヤン)。透明感ある艶が真骨頂


 MUNIでは、春から夏にかけてミネラル分たっぷりの草を食み蓄えたウールを秋に刈り取る成羊のオータムウールと、生後3ヶ月ほどの仔羊のベビーウールとを漉き込んでいます。羊毛は一般的には春と秋の2回刈り取りますが、春ウールより油分を含み切れにくく、艶やかで美しいのが秋ウールなのです。

 そのデリケートなウールの絨維を傷めないよう職人の手で1本1本手紡ぎし、繊細さと腰の強さを持ったMUNIだけの、しなやかで強靭なナチュラルホワイトウールの毛糸に仕上げていきます。

繊細さと丈夫さを兼ね備え、シルクと見まがうほどの艶


|MUNI CARPETSのBlue & White

明時代 成化年間(15世紀)
台北國立故宮博物院蔵

 芸術文化が花開いた明代の中国では、青花(チンホァ)と呼ばれるBlueとWhiteのみでデザインされた美術品が花開き、その潔く繊細でエレガントな佇まいは貴族達の寵愛を受け、絨毯はもちろん景徳鎮などの陶磁器の世界においても表現方法が確立されました。

 西洋の人々は、意匠の素晴らしさと共に、その文様の中に込められている願いや祈りといった精神世界の豊かさに深い感銘と憧れを持ちます。そしてやがてそれぞれの国で、マイセン、リチャード・ジノリ、ウェッジウッドなどBlue & Whiteの配色の陶磁器が生み出されていくこととなります。
東洋独特の精神性や文化の豊かさが世界の芸術文化に与えた影響の大きさは、はかり知れません。

 MUNI CARPETSが制作する、MUNI BLUEとナチュラルホワイトとの比類ないコンビネーションで織り上げた絨毯は、まるで陶磁器のように繊細な美しさを持っています。

 


 思い描いたイメージをデッサンし、そのイメージを損なわない様にデザインに起こし織り上げる為、図案のひと目ひと目を緻密に設計していきます。
その設計図は、天然素材本来の自然な美しさと力強さ、そして制作する熟練した職人たちの技によって、繊細で堅牢な美術工芸品として完成します。

 

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