秋の催事のご案内
2023年9月23日
この度、インテリアショップ「Fabrica-kyoto」の松井久徳様の企画にて、京都での初めての展示販売会に参加させていただきます。
松井さんは京都で30年インテリアのお仕事をされ、独特の感性と審美眼をお持ちの方です。
そんな松井さんが、築100年を超える国の登録有形文化財にも指定される「しまだいギャラリー」にて、比類なき洗練をテーマに、イタリアの名門家具ブランド「ポルトローナ・フラウ」またイタリアの高級ファブリックブランド「ロロ・ピアーナ・インテリア」とともにMUNI CARPETSをミックスし、とびきりラグジュアリーな空間を演出します。
他では決して叶うことがない美の共演をぜひお楽しみください。
ご来場心よりお待ちしております。
と き : 2023年10月7日(土) - 9日(月・祝)
10:00~19:00(9日は入場16:00迄)
ところ : しまだいギャラリー
京都市中京区御池通東洞院西北角 >MAP
075-221-5007
【リンク】
しまだいギャラリー:shimadai-gallery.com
イベント問い合わせ先: 株式会社ファブリカ
TEL: 075-257-3766
URL: fabrica-kyoto.com
ロロ・ピアーナ・インテリア:www.loropiana.com/interiors/?lang=ja
ポルトローナ・フラウ:https://www.poltronafrau.com/ww/ja.html
news letter vol.46 : インテリアデザインは、カーペットを決めることから始まる
2023年9月1日
MUNIでは、月に1度メールマガジンをお届けしています。
その内容をこちらでも紹介させていただきます。
過去のアーカイブはこちらから
Thomas O’Brienのことばに見る
ニューヨークを拠点に活躍し、かつてジョルジオ・アルマーニやラルフ・ローレンのフラッグシップショップなどのインテリアデザインを手がけ、自身のインテリアブランドも展開するトーマス ・オブライエン(Thomas O’Brien)。
彼のデザインはニューヨーカーらしい、重厚さと、モダンクラシカルな、様式にとらわれない「エクレクティック」で表現されています。
その彼が、
「インテリアデザインを進めていく際、 まずカーペットを決めることから始める」
と言っています。
それだけ、床面に敷くカーぺットが視覚的・感覚的にひとに与える印象を方向づけるからでしょう。
TOPの画像の部屋に使われているクラシカル・チャイニーズ・ラグは、たっぷりとした余白に中国の伝統的な龍の意匠があしらわれ、ボーダー(縁取り)にはシンプルな万字繋ぎ文様がデザインされた、モダンなオリエンタリズムを放っています。
そこに、18世紀のロココ調の椅子や、1920年代のスウェーデン製のクラシックなキャビネットをミックスし、モダンかつシックにまとめあげています。
モードの世界にも精通したオブライエンならではの軽快なカッコ良さが魅力のコーディネートです。
カーペットが、その人らしい空間の方向性を決める
日本では、インテリアデザインを進めていく際、カーペットから決めていくというのはあまり耳にしたことがなく、家具が揃ってから、もしくは家具の目星がついてから、ではカーペットはどうするか?というケースが一般的です。
しかしながら、インテリアデザインの方向性を考えるとき、 上述のThomas O’Brienのことばのように、『まずカーペットから』決めていくことで、必然的に、その空間を「どのようにしたいのか?」「自分らしい空間はどんな方向性か?」を考えていくことになります。
カーペット一枚でこんなに変わる!
百聞は一見にしかず。同じ空間でも、カーペットでどれくらい素敵に変わるのか?を、いくつかデザインを変えたシーンでご覧いただきましょう。
1枚目にご覧頂くのは、明代の陶磁器をイメージした、優美なブルー&ホワイト。
明るさと引き締めのバランスが絶妙であり、なだらかな曲線が空間をエレガントで静謐なイメージにしています。
2枚目は、ブルー&ベージュの色使いで、たっぷりとした面積のベージュカラーが空間に穏やかな上品さを生んでいます。幾何学文のボーダー(縁取り)がきりっと空間を引き締め、クールでモダンなイメージにしています。
そして3枚目。天然藍の深いマリンブルーが美しい幾何学文様がモダンなこちらのカーペットは、空間全体にモダンな落ち着きを与えています。
いかがでしょうか?
全く同じ空間なのに、カーペット一枚で印象ががらりと変わり、彩を添え、空間をまとめ、そして寛ぎのスペースが広がります。カーペットのパワーを感じて頂けたのではないかと思います。
是非皆さまも、そんな “カーペットマジック” を体感されてみてはいかでしょうか。
* * *
news letter vol.45 : アイデンティティとしての日本の家紋
2023年8月2日
MUNIでは、月に1度メールマガジンをお届けしています。
その内容をこちらでも紹介させていただきます。
過去のアーカイブはこちらから
世界に誇るデザインとしての家紋
前職のとき、東南アジアの政府高官の方に、
「Would you do me a favor? (お願いがあるのですが)」
と声掛けされたことがありました。
一体どんなお願いをされるのかと思いましたら、
「大きな本屋に連れて行って欲しい」と仰るのです。
お嬢様がデザインの勉強をしているので、日本の家紋(family crests/family emblems)の本をお土産に買いたいのだと。日本の家紋は、世界に誇るべき素晴らしいデザインだ、とも。
フランスのラグジュアリーブランド、ルイ・ヴィトンのモノグラムデザインは日本の家紋がルーツになっているというのは有名なお話ですね。
それ以来、私はすっかり奥深き家紋の世界の虜になりました。
Identity (アイデンティティ) としての家紋
西洋における紋章は王族や貴族など、地位の高いひとだけが所有を許されるものですが、日本で平安時代末期に貴族・武士から興った家紋は、江戸時代になると庶民にも広まります。
江戸時代末まで庶民に許されなかった苗字とは違い、シンボルマークとしての家紋は庶民にも許されていたのです。
塗り物の膳や椀、提灯やつづらなどの日用用具にも各々の家紋をあしらい、一族結束の象徴(シンボル)、家族・同族のアイデンティティを表すものでした。
家紋のモチーフは、「植物紋」「動物紋」「自然現象紋」「建造物紋」「器物紋」「文様・図象紋」「文字・図案紋」」に大別され、バリエーションは2万とも2万5千にのぼるとも言われます。
現代の日本では、家紋は正装の紋付や墓石にしか見られなくなり、実際、ご自身の家紋を把握していない方も相当数いらっしゃいます。いえ、ご存知ない方のほうが多いかも知れません。
MUNIスタッフにアンケートを取ってみましたところ、知っている人、知らない人、親御さんに訊いて判った人の割合がそれぞれ同じくらいでした。
折角なのでMUNIスタッフの家紋を下記に集合させてみました。
それぞれの詳細は割愛させていただきますが、家紋を見ればその家系の出身地域やルーツがおおよそ判ると言われ、5つのサンプリングだけでもバラエティに富みます。
個人的な話で恐縮ですが、結婚したとき、嫁ぎ先の紋を着物に入れたいと思い、夫に家紋を訊いたのですが判らず。さらに義理の母に訊いても、、判らず。
当時100歳近かった義理の祖母に訊いてようやく家紋が判りました。
ようやく判った紋は、「四方木瓜に違い鷹の羽(しほうもっこうにちがいたかのは)」という紋(下記左)。
その紋を目にし、とても嬉しかったのを記憶しています。
実家の紋である「丸に違い鷹の羽」(下記右)を内包しているよう見えたからです。
長年育った実家を全く離れたわけではないような感覚を覚えました。
嬉しくて、いろんな着物に、染めで、縫いで、紋を入れたのは言うまでもありません(笑)。
私は関東(東日本)の出身ですが、関西を中心とする西日本では、女性は「女紋」と言って父方の紋ではなく、母方の紋を嫁ぎ先に持っていく風習があるようですね。西日本でもその風習がある地域とない地域があります。祖母→母→娘へと女性に伝わる紋が存在するというのも興味深い点です。
MUNIのカーペットの文様が、単なるデザインではなくひとつひとつ意味を持つのと同様、日本の家紋も単なるデザインにとどまらず、一族(Family)のアイデンティティを持っています。
もし、ご自身の家紋をご存知ない方がいらっしゃいましたら、帰省の折、また墓参などの折に確認されてみてはいかがでしょうか?ご自身や、一族のルーツを知るきかっけになるかも知れません。
大人の夏休み自由研究のススメ、でした。
今号も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
どうぞ素敵な夏をお過ごしくださいませ。
(参考文献)
『日本の家紋大全』 本田總一郎監修 梧桐書院発行
『家紋 知れば知るほど』 丹羽基二監修 実業之日本社発行
* * *
ご納品事例 Life with MUNI “モダンシックなリビングに”
2023年7月29日
青山散歩の道すがら、よくお顔を見せてくださるF様。
ご紹介くださったY様納品の帰り道
幸運にもご自宅にお誘いいただき、数年前にお求めのカーペットとも久しぶりの再会を果たしました。
既にアンティークのような輝きを放つゴールドのカーペットは、
龍々(ロンロン:龍を抽象化した文様)に唐草が絡みついた、清朝雍正帝スタイルの一枚。
明代のクラシックな意匠をエレガントに昇華させた18世紀のデザインです。
カーペットに合わせた格子が素敵なテーブルは、
F様が以前マンダリンオリエンタルホテルで見たものにインスパイアされ特注したもの。
龍々とテーブルの脚がリンクし、非常にマッチしていました。
モダンシックな空間に、ポイントで好きなアジアンテイストを取り入れるのがF様流のインテリアの楽しみかた。
理想は、中国美術がひとつの到達点を迎えた宋代のころの雰囲気、と微笑まれたお顔がまぶしく印象に残っています。
「好き」を愉しまれるお姿はとても素敵ですし、私自身励まされ、元気をいただきました。
F様、本当にありがとうございました。
次回は是非Y様と一緒にお店にお越し頂けましたら嬉しく思います。
ご納品事例 Life with MUNI “「好き」を追求したシノワズリ”
2023年7月27日
お子様の独立を機に、
ロッキングチェアの足下に敷くためのカーペットをご覧にお越しくださったY様。
インテリアのテイストは、シノワズリ。
お部屋の雰囲気を伺いながら、全体の色調に馴染みつつ、
往時のクラシカル・チャイニーズ・ラグを彷彿とさせるインぺリアルラインの一枚をお勧め。
明代らしいミニマルで力強い意匠をお気に召して下さり、ご決定となりました。
後日納品に伺ったところ、赤みのあるブラウンの床にカーペットの地色がよくマッチし、
さらに文様のブルーが、お店で見た時よりも鮮やかに映えて、大変素敵でした。
Y様にお話を伺うと、以前は違うテイストのお部屋にされたこともあったそうですが、
ご友人の影響もあってシノワズリに惹かれるようになり、
コツコツとご自身のお好きなものを集めていらしたそうです。
私自身、「インテリアを楽しむ」素晴らしさを、今回を通じて学ばせていただいたような気がします。
Y様、このたびは誠にありがとうございました。
是非MUNIのある暮らしをお楽しみいただけましたら幸いです。
またいつでも、お店に遊びにいらしてください。
MUNIの玄関敷きフェアの御礼
2023年7月22日
スタッフよりカーペットのご紹介④
2023年7月16日
大変ご好評いただいております“MUNIの玄関敷きフェア”も、残すところあと2日間となりました。
最終回となる第四弾の作品紹介は、「纏枝蓮花文氈」の名前を持つDesign No.093B Size 61x91cmです。
作品全体にのびのびと枝葉を広げる唐草の文様は、どこまでも枝が伸びるその姿から「永遠」を意味します。
また、麗しく咲き誇るモチーフは蓮花の文様です。
こちらはたくさんの種を実らせる生態から、「繁栄」への願いが込められています。
こちらの一枚の特徴は地色が少し赤みがかった仕上がりで、内から滲み出るような華やかさがございます。
また、特別な熟練の職人にしか織り上げられない繊細なラインを辿る唐草文様は、エレガントな雰囲気と生き生きとした躍動感の調和をお楽しみいただけます。
こちらのお写真のように、観葉植物とご一緒にお設えいただくと優美な曲線の唐草文様とみずみずしい蓮花文様とが絶妙にマッチし、空間によりいっそう一体感が生まれます。
*****作品詳細*****
Design No.093B Size 61x91cm
PRICE 319,000円(税込価格)
***************
詳細は、MUNI倉敷本社店までお尋ねください。
Address 岡山県倉敷市東町2-4
TEL (086)426-6226
Mail mail@muni.co.jp
ご納品事例 Life with MUNI”エレガントシックなベージュの玄関敷き”
2023年7月15日
以前お玄関敷きをお納めしたお客様から、お写真を頂戴しました。
あまりに素敵でしたので、ご紹介させていただきます。
床から天井まで、ごく淡いグレイッシュカラーで統一されたエントランス。
色数を抑えてシックにコーディネートされた空間に
さりげなく敷かれたのは、クリームベージュ色の蓮団花文様のカーペットです。
ミルクティーを思わせるベージュが空間に溶け込むようですが、
天然のホワイトウールで織り上げられた蓮の花が浮かび上がり、繊細かつ上品な華やかさを空間にまとわせています。
そして視線を床から前に進めると、廊下のさきにはやわらかなピンクやブルーで構成された抽象画が…
厳密な色彩設計で成立したエレガントモダンな空間に、思わずため息がこぼれました。
まさに、今日的に解釈されたシノワズリ—の世界と重なります。
Y様、素敵なお玄関にMUNIをお選びいただき、本当にありがとうございました。
末永くお楽しみいただけますことを、心から祈っております。
スタッフよりカーペットのご紹介③
2023年7月13日
7月6日から始まりました玄関敷きフェアも中盤となりました。
本日は南青山本店から、
明末清初期の青花の陶磁器のように素朴な吉祥の植物が散りばめられた凛とした一枚のご紹介です。
文様は、富貴花である牡丹の花と拐子龍という龍の文様が一つになったメダリオンを中心に、
菊、竹、梅、霊芝、佛手柑、柘榴、牡丹、桃が織り込まれています。
これらの植物は明、清朝時代の文人が自己の姿を投影し心情を託した歳寒三友(松竹梅)、
四君子(蘭竹梅菊)の中の吉祥の植物と柘榴や霊芝は繁栄をもたらす文様として親しまれた吉祥文様です。
クラシカルチャイニーズラグの特徴は画法でいうと没骨画のように輪郭線を描かない表現のため、
隣り合う色の境界がにじんだようになり水墨画のような味わいがあります。
ご紹介の一点はそのにじみの特徴がよく出ており、使い込むことによって糸自体の撚りが開き、より柔らかな表情に変化していきます。
槐(エンジュ)で薄く染めた優しいアイボリーの地色と、藍の三色(スリーブルー)のきりりとした意思の強さが同居した、凛とした佇まいです。
現在、MUNI南青山本店にてご覧いただけます。
(MUNI南青山本店)
TEL 03-5414-1362 Mail gallery@muni.co.jp
*****作品詳細*******
Design No. 075B
Size 55x75cm
Price 225,500円(税込価格)
****************
<イベント詳細>
Complete Your Entrance -MUNIの玄関敷き-
会期:2023年7月6日(木)~7月17日(月・祝)
MUNI南青山本店
営業時間 11~18時 定休日 7月11日(火)
MUNI倉敷本社店
営業時間 10~18時 定休日 7月11日(火)、12日(水)
ご納品事例 Life with MUNI “つぶらな瞳と、お玄関に吹く凛とした風”
2023年7月12日
お客様から素敵なおたよりをいただきました。
引越を機に玄関敷きをお探しでいらした、M様からです。
以下、お客様からのメールを一部抜粋してご紹介いたします。
「…お陰様で我が家のお玄関に凛として美しい風が吹くようになりました。
今朝、写真をとろうとしたら早速愛犬が絨毯に座っていました。添付するのでよろしければ見てやってください…。」
添付されていた写真を開いて、思わず「まあ!」と歓声をあげました。
つぶらな瞳のシュナウザーのノヴァくんが、ホワイト地の草龍文様のラグの上にちょこんと座って、こちらを見ています。
MUNIのカーペットの上でペットちゃんがくつろぐ写真を拝見する機会はよくあるのですが、
お澄まし顔があまりに可愛らしく、キュンとしてしまいました。
お玄関全体に目を向けてみますと、ホワイトの空間をモダンな濃藍の龍の文様がきりっと引き締めており、
後ろに飾られているおじい様が書かれた書ともとても素敵な響あいとなっています。
モダンな雰囲気の中に、ご家族のルーツも感じられる素敵なコーディネイト。
これからM様のお宅の玄関を、朗らかな顔をした龍のカーペットが見守っていくことを願っております。
その素敵な時間の積み重ねを思い、胸が温かくなりました。