news letter vol.34 : 絨毯用語の基礎知識
2022年9月1日
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日頃、店頭では皆さまにご案内する際、専門的になり過ぎない平易なことばでご説明するように努めておりますが、中国を含めオリエンタルカーペットには、一枚のカーペットのデザインを構成する要素の名称があります。
手織り絨毯(オリエンタルカーペット)をよりお愉しみいただけますよう、改めて図解してみようと思います。
一枚を構成する要素を表す用語
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【A】 奎龍 (クェロン)|メダリオン
中国やオリエントのラグの構図に最も頻繁に見られる、中心に位置する大きな円形のモチーフで、中心に位置する大きな円形のモチーフで、作品の物語の主題を示すポイントを成します。
チャイニーズラグの場合、サイズバランスによって、奎龍 (クェロン)|メダリオンが3メダル、5メダルと、数がプラスされます。
【B】雲角 (ユィンシャオ) |コーナー
17世紀頃から「コーナー」が用いられるようになり、奎龍(クェロン)|メダリオンの意匠を繰り返すデザインが多くみられます。奎龍(クェロン)|メダリオンの意匠を繰り返すデザインが多くみられます。
【C】 外辺 (ワイビェン) | アウターボーダー
一番外側の縁の部分。色や太さによって全体の調子を整える大切な部分です。
【D】 大辺 (ダービェン) |メインボーダー
額縁として、作品をより美しく引き立てる要素となります。こちらのデザインによって、力強さ、エレガントさ、などの方向性が決まります。
【E】 小辺 (シャオビェン) | セカンドボーダー
大辺(ダービェン)|メインボーダーを引き立たせ、かつディティールをより繊細に表現します。作品自体のサイズが大きくなると、 (第三)サードボーダー、(第四)フォースボーダーと追加されていきます。
【F】堂子 (タンヅ) |フィールド
中心の奎龍(クェロン)|メダリオンの主題を受けて、背景となる部分。唐草、万字文といった幾何学文様など。奎龍(クェロン)が無い場合には、堂子(タンヅ) |フィールド自体が主題になることもあります。中国段通の場合は、無地で表す場合も多々あり、余白のバランスを重んじる美意識が古来から受け継がれています。
【G】穂子 (スエヅ) | フリンジ
両側の房。手織り絨毯の場合、織機にかけた経糸を残した部分。
機械織りの場合は、後からフリンジだけをつける場合もありますが、この穂子(スエヅ)|フリンジがあることが、手織り絨毯の証でもあります。
その他の用語
【絨毯(じゅうたん)】
「手織り」と「機械織り」の区別はなく曖昧ですが、手織りの場合は「手織り絨毯」という表記となります。
【段通(だんつう)】
中国から伝わった「毯子(タンヅ)」が語源であり、中国段通以外でも手織り絨毯を示す言葉として用いられています。
機械織りの絨毯を「段通」と呼ぶことはなく、MUNI CARPETSも、日本でいうところの緞通のカテゴリーに属します。
【カーペット?ラグ?】
欧米においてはサイズによって、大きいものを「カーペット」、小さいものを「ラグ」と呼び分けていますが、その境はあやふやです。
また、手織りと機械織りとの区別は特になく、手織りの場合は「Hand Knotted Carpets & Rugs」、「Oriental Carpets & Rugs」などと表記されます。
【段数 |ノット(Knot)数】
織り(結び)の数または密度を表す言葉で、中国段通の場合日本では「段(だん)」、中国では「道(タオ)」と表します。例えば90段であれば1尺(約30.5cm)の幅に90個結び込まれていることを表します。
また、西洋では1平方インチまたは1平方フィートの面積に対し何ノット:100ノット(Knots)/sqinch、22500ノット(Knots)/sqfeet と面積あたりの密度を表します。
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news letter vol.33 : 時空を越えた宮廷絨毯
2022年8月1日
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時空を越えて
2021年秋、世界的に有名なオークションハウス・クリスティーズ(CHRISTIE’S)にて、話題騒然となったオークションがフランス・パリで開催されました。日本でも報道されましたのでご記憶の方もいらっしゃるでしょう。 競売に出されたのは、縦4メートル、横5メートル、明代に紫禁城の皇帝の玉座の床を飾った五爪の龍の絨毯。中国の皇帝が「天の子」であることを象徴するモチーフです。 その絨毯は、1920年にアメリカ人夫妻が中国に新婚旅行に行った際に購入し、その後1987年にスイスの個人コレクターが購入して以来、34年ぶりに公の場にその姿を現したもの。落札価格は、事前予想を大幅に上回る774万ドル(約8億8千400万円)にまで吊り上がり、大きな話題となりました。過去に競り落とされたオリエンタルカーペットの最高額は170万ドル(約2億円)でしたから、今回の落札額がいかに破格かお判りいただけると思います。
紫禁城を飾っていた宮廷絨毯
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世界遺産である北京の故宮は、かつて「紫禁城(The Forbidden City)」と呼ばれ、明朝(1368~1644)から清朝の滅亡のときまで、24人の歴代皇帝が暮らした居住空間であり、政治の中心でもあり、その栄華は「宇宙の中心」とまで讃えられていました。しかしながら一般のひとびとが立ち入ることはできなかったため、72万平方メートル(東京ドーム約15個分)の敷地に建つ世界最大級の皇宮は、長きにわたって外界の目から閉ざされていました。
1900年に起きた義和団事件の混乱直後の1901年、清朝が滅びる直前の紫禁城の建築調査に入ったのは、日本の東京帝国大学でした。その調査団に同行した写真家・小川 一真(おがわかずまさ)氏により、聖域とされていた紫禁城の内部の様子が初めて明らかになりました。(小川 一真氏は、日清・日露戦争、明治天皇の大喪の礼など、日本の歴史を伝える多くの被写体をとらえてきた写真家であり、有名なところでは、以前、千円札に描かれていた夏目漱石の写真があります。)
その記録写真により、紫禁城の内部は、真冬の北京の厳しい寒さをしのぐため、厚手のウール(羊毛)絨毯で覆われていたことが判りました。紫禁城には、その内装をつくるための専用の工房があり、絨毯は柱などの造作に合わせてくり抜き、各部屋に敷き詰められていたのです。
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寒さから身を守るための絨毯が敷き詰められている。
紫禁城を象徴し、王朝が交代しても大切にされるほどの印象的なアイテムであったこれらの宮廷絨毯は、義和団事件、のちの日中戦争、文化大革命などで、大半が失われることとなりますが、1910年代にその一部は、欧米や日本の古美術商の仲介により欧米のマーケットに紹介されるやいなや、アメリカの銀行家JP Morganや、Tiffany & Co.社の経営者チャールズ・L・ティファニーの息子である芸術家ルイス・カムフォート・ティファニーなどの社交会の人々によって買い取られます。
これが世界にその存在と芸術性を知らしめるきっかけともなり、宮廷絨毯の美しさは世界のセレブリティーの垂涎の的となって行きました。現在では、世界的に現存する16〜18世紀に制作された宮廷絨毯(クラシカルチャイニーズ・ラグ)は非常に僅かであり、それらはメトロポリタン美術館やワシントンのテキスタイル美術館、ヴィクトリア&アルバート美術館などの欧米の美術館に収蔵されています。
世界の宝を後世に
それから約100年近く経った2000年には、46枚の宮廷絨毯が紫禁城の元配膳室であった部屋から発見されるという世紀の大発見がありました。そして、そのうち数枚が16〜18世紀に制作された宮廷絨毯(クラシカルチャイニーズ・ラグ)だったのです。
これは、イギリス人オリエンタルラグ蒐集家であり、オリエンタルラグの専門誌「HALI」のパブリッシャーでもあるMichel Fransesの強い働きかけにより発見に至ったもので、2005年にドイツのケルンで開催されたクラシカルチャイニーズ・ラグの展覧会において、世界に向けて発表されました。
そのシンポジウムに参加していたMUNIオーナーの楠戸は、大半が虫喰いや色褪せがひどく、良い状態で保存されているものはほとんどないことを知ります。楠戸はそのことをパートナーの張力新(Bill Zhang)氏に話し、MUNIが研究してきた伝統技術をこの世界の宝の修復に活かせないかと思いついたのでした。
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そしてその後、楠戸は「故宮博物院 絨毯修復準備室」を立ち上げ、張力新(Bill Zhang)氏、工房の技術者と楠戸は実際に故宮博物院に絨毯の調査に入り、絨毯のコンディションや、修復の工程など学芸員との打ち合わせを進めて行きました。
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右から2番目:工房パートナーBill Zhang、右端:オーナー楠戸 謙二。
左端:学芸員 苑女史。
ところがそのような中で、残念なことに中国側の方針が変わることによって、そのプロジェクトは頓挫してしまうのでした。
しかし、現在でも二人はその想いを諦めておらず、将来必ずその夢を叶えるべく30余年経った今でも、技術の研鑽を続けています。そして、その積み重ねた技術こそが、今のMUNI CARPETSに余す所なく注ぎ込まれているのです。
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news letter vol.32 : 汝窯青磁のBLUE
2022年7月1日
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先日、シルクロード 蘭州にあるMUNIの工房から、染め上がった糸の写真とともに青磁の写真が送られてきました。“汝窯(じょよう)青磁” の写真です。 この汝窯青磁の色は「天青色(てんせいしょく)」と呼ばれ、中国の皇帝が理想の青磁の色を表現した、「雨過天青雲破処」(雨上がりの空の青さ。それも、雲が破れるようにして晴れ始めた、そのあたりの青さ)ということばから来ています。雨上がりのしっとりと水気を含んだ空の色、と称されます。その鉱物のような、玉(ぎょく)のように穏やかで柔和な汝窯青磁のブルーは、今なお青磁の世界で理想の色とされています。
汝窯とは?
汝窯(じょよう)とは、正式には汝官窯と呼ばれ、芸術の盛期、北宋時代(960~1127年)の首都であった汴京(べんけい。現在の開封)に近い汝州(じょしゅう。河南省中西部)にて宮廷の命によって作られた青磁のための窯の名前です。
北宋時代は陶磁器生産が開花し成熟期を迎え、その釉には瑪瑙(めのう)の粉を入れたといいます。
耀州窯(ようしゅうよう)や龍泉窯(りゅうせんよう)などほかの青磁に比べて、しっとりと淡い色が汝窯青磁の特徴です。
無駄なく洗練された形、淡い空に吸い込まれるような色、気品ある穏やかで優美な佇まいは、中国芸術の頂点とも言われる北宋時代を象徴する陶磁器、ひいては陶磁器界のトップとして評価されています。
かの乾隆帝も北宋の汝窯青磁に魅せられたひとりで、乾隆帝が苦心して集めた21点が台北 國立故宮博物院に収蔵されていますが、それらを含めて世界に90点余りしか現存しないと言われるたいへん稀少なものです。
日本の伝統文化においても、茶道、華道、香道などのなかで格式高い焼き物とされ、多くのひとびとの心を惹きつけてきました。
青磁は、原材料となる胎土や釉薬に含まれる鉄分が焼成時の還元状態によって青色を呈するものですが、同じ窯のものであっても焼き上がりの表情が異り、焼き上がりの色調を一定に保つことはいつの時代も、どの窯においても難しかったようです。
釉中の無数の気泡が光を乱反射して緑、黄色、白と様々な色を帯びる複雑な色は、「青」の一語では表せません。
汝窯BLUE
MUNIのブルーというと深い藍色、鉄紺(てつこん)を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はMUNIの真骨頂であるブルーは、汝窯青磁の色を狙った、淡くやや緑がかった色 、”汝窯ブルー”なのです。 MUNIが目指す”汝窯ブルー”は、蓬灰、麩、酒、などを用い藍を自然発酵させて染色する古来の染色法、“灰汁建て(あくだて)法” によってのみ得られる、緑、黄、白と様々な色を内包したブルーなのです。糸を染める職人たちは、世界の陶磁器の頂点である汝窯青磁のブルーをイメージしながら、この色を染め出しています。
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微妙な温度や湿度の違いにより染め色が変わってくる苦労は、青磁の陶工の苦労と同じなのかも知れません。それだけに、洗いを繰り返し乾燥させたのち、狙った色が現れたときの感動はひとしおです。 染め糸と一緒に汝窯青磁の画像を送ってきた心情に想いを馳せるとともに、常に理想を目指す職人たちに敬意を表わさずにはいられません。
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news letter vol.31 : Coffee table book(s)の ススメ
2022年6月1日
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雄弁なアイテム
Coffee table books
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海外の要人がメディアのインタビューを受ける場面で、その背後に本棚が映り込んでいるのをご覧になったことがあるのではないかと思います。
彼らは、セルフイメージ作りのために背景やシチュエーションを細かく指定することが多いと聞きます。
書斎や書棚は、その持ち主がどんな人物であるか?どんな思考なのか?を語りますね。
その意味において、自分らしいインテリアを作るときには、「本」が静謐かつ雄弁なアイテムとなります。
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飾って愉しむ、Coffee table books
今回オススメしたいのは、「本」をインテリアのスパイスとして効かせる使い方です。
海外では、ソファの前などに置く背の低いテーブルをCoffee tableと呼びます。そしてそのCoffee tableに平置きにしてインテリアとして見せる本を【コーヒーテーブルブック Coffee table book(s)】と呼びます。もともとは訪問客が手持ち無沙汰にならないためのもてなしとして置いていたものだそうです。
現在では中身を読破することよりも、背表紙のタイトル文字、装丁の美しさを愛で、飾って愉しむことに重きが置かれます。
季節やインテリアと、表紙の色で統一感を持たせるとより素敵ですね。
とは言え、
自宅であっても、執務室であっても、ショップであっても、その主(あるじ)と全く関係の無い内容の本を飾ったのでは、むしろ空虚に映ってしまいます。
興味ある分野、関係する分野の内容の「美しい」本を置くことが、自身の知的好奇心を満たし、自分らしいインテリアに深みを与えます。
主(あるじ)の趣味趣向を醸し出すCoffee table booksは、訪れた方々の目をも楽しませ、会話が弾んでいくことでしょう。
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飾りたくなる本。
手にとって広げたくなる本。
ページを繰ると好奇心を掻き立ててくれる本。
思い浮かぶのはどんなジャンルですか?
インテリア、アート、自然、あるいは料理?
例えば海外のインテリア本をつぶさに見ていると数々のヒントが散りばめられており、インスピレーションの宝庫なのです。
ご自宅の本棚に眠っている素敵な本があったら、まずはリビングルームのコーヒーテーブルやコンソールにディスプレイしてみてはいかがでしょう。
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news letter vol.30 : 世界で愛される永遠のクラシック “Willow Pattern”
2022年5月1日
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今回は、カーペット話題から少し離れ、皆さまに人気のあるblue& whiteの陶磁器に見られる~Willow Pattern~ についてのおはなしです。
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“Willow Pattern(ウィローパターン)”と呼ばれる、染付けのお皿やティーカップを目にされたことがあるのではないかと思います。
実家にあったかも?という方も多いのではないでしょうか。
”Willow Pattern”とは、楼閣、二羽の鳥、柳 (=willow)、まんじ型の垣根、橋、三人の人物、小舟などが配された図柄。その多くが染付(=blue)であることから、一般的に”Blue Willow(ブルーウィロー)”と呼ばれています。
その図柄はイギリスの古い詩に基づくなど諸説あり、そのひとつが、親が決めた相手との結婚から逃れた中国高級官吏(マンダリン)の娘が、高級官吏に仕えていた若い書記と駆け落ちする物語説。身分の違う恋に激怒した父に殺されたふたりをみじめに思った神が、ふたりをきじ鳩に生まれ変わらせた、というもの。その物語が描かれていると言われます。
”Willow Pattern”は、欧米の審美眼を通した中国趣味「シノワズリ」を代表するパターンとして世界中で愛されていますが、図柄の発祥地は中国ではなくイギリスであり、いつ頃、誰の手によって案出されたのかは定かではありません。
1600年代初頭、中国・景徳鎮の陶器が東インド会社によりヨーロッパへ輸出されました。それらは当時のヨーロッパの王侯貴族の異国趣味に合致し、また、同時期のコーヒー・紅茶文化をも反映し、景徳鎮のカップ、ポット類は大いに人気を博しました。
しかし中国の政変の影響により景徳鎮陶器の売買が難しくなった時期がありました。明朝から清朝への王朝交代(1644 年に明が滅亡)がおこり、景徳鎮の製造がストップした時期です。そこで、ヨーロッパでもどうにかして作れないかとの試行錯誤から生まれたのが”Willow Pattern”なのです。1780年代のイギリスではMinton、Wedgwood、Spodeをはじめ多くの陶磁器メーカーがこぞって製作し、海を渡ってアメリカへ、そして日本へも渡ってきました。
日本でのWillow Pattern
日本においては明治以前から”Willow Pattern”が作り始められていたと言われ、柳模様・柳絵手・柳皿・比翼の皿などとも呼ばれたそうです。
そして大正、昭和期には、多くの陶磁器製造会社が日本製の”Willow Pattern”を欧米向けに大量に輸出しました。
そのなかのひとつNIKKO。旧加賀藩主・前田家など地元の有力者の出資を受けて1908年(明治41年)に「日本硬質陶器株式会社」として金沢の地で創業したメーカーで、つい最近まで「山水」という商品名で”Willow Pattern”を製造していました。それ以外のメーカーのものについては窯元が明記されず、作られた年代により「NIPPON」「JAPAN」という刻印があったり、刻印の無いものもあります。
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第二次世界大戦後のアメリカ占領下であった1947年から1952年の期間に日本で製造され輸出された商品は、(MADE IN) OCCUPIED JAPAN(オキュパイド・ジャパン:OJ)の刻印がGHQにより義務付けられていたため、この刻印のある”Willow Pattern”も見ることが出来ます。ひとくちに日本製と言っても、時代の変遷を見ることができるのも面白いところです。
Willow Patternが語る「永遠のクラシック」
かつての欧米から見た東洋の美への憧憬「シノワズリ」を代表する”Willow Pattern”は、いま見ても新鮮で魅力的です。
ここで注目すべきは、物語の内容や、どこの国が発祥かということよりも、「シノワズリ」を代表するこのパターンが、何百年にわたり世界中の人々を魅了し続けているという点です。
そして「シノワズリ」というスタイル自体も、一時的なブームではなく「永遠のクラシック」としてその人気は脈々と続いています。
あのオバマ大統領時代のホワイトハウスのインテリアデザインを手がけたマイケル S. スミス氏をはじめ、世界中のインテリアデザイナーたちによって、「シノワズリ」はハイスタイル・インテリアのスタンダードとして取り入れられています。
私共MUNIは、そうした洗練された「シノワズリ」に欠かすことのできないフレーバーを、MUNI CARPETSを通して30年にわたり、皆さまにお届けしています。
ザ・スパイス・オブ・シノワズリ MUNI CARPETS。
空間を引き立て、皆さまを優雅に包み込みます。
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news letter vol.29 : MUNI CARPETSの “惹きつけるデザイン”の秘密とは?
2022年4月1日
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MUNI CARPETSはカーペットを制作する上で、世界的にも貴重である中国の明朝〜清朝初期(16〜18世紀)に宮廷のために作られたクラシカル・チャイニーズ・ラグの文化と美意識を現代に継承するとともに、その文様に込められた古来のひとびとの願いや祈りもまた引き継いでいます。それは私共の誇りとするところでもあります。
そして、お店に来られるお客様にはよく「デザインが素敵ですね!」とお褒めいただきます。
どんなに歴史的価値があり、どんなに素晴らしい素材を使い、どんなに優れた技で作られていたとしても、
そこに【惹きつけるデザイン】がなければ、自分の空間に取り入れたいとは思わないでしょう。
![](https://muni.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/04/e62959454cfa47afd478f89c3600a5cc.jpg)
~惹きつけるデザイン~
守 破 離 しゅはり
〝守破離“は、剣道や茶道などで、修業における段階を示したことばです。
どこかでお聞きになったたことがあるのではないかと思います。
「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。
「破」は、他の師や流派の教えからも良いものを取り入れ心技を発展させる段階。
「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。
もとは千利休の訓をまとめた『利休道歌』にある、「守り尽くして破るとも離るるとても、もとを忘るな」を引用したものとされています。
* * *
MUNIにおける「守」は、「東洋の美の源流」である中国で生まれた、クラシカル・チャイニーズ・ラグの文化と美意識、文様。
ここにオーナー・楠戸の日本人の感性によるフィルターがかかることにより、明の時代に生まれたアンティーク作品をふるいにかけ、さらに文様ひとつひとつを選別し、楠戸の目に叶うものだけを編集(音楽でいうサンプリング)してオリジナルをより昇華させ(=「破」)、
オリジナルとは良い意味で似て非なるMUNI CARPETSという新たなものを生み出す(=「離」)。しかし決してオリジナルを忘れることはない。
最後の、「もとを忘るな」というのが重要なところであり、今までもこれからも見失ってはいけない部分です。
この在り方がMUNIのデザインをMUNIたらしめ、一般的な中国段通やペルシャ絨毯など中東の他のカーペットとの違いと言える点であるように思います。
そのまま海外から輸入されたものではなく、日本人である楠戸の目によって本物の美を追求し生み出された作品は、「なんか気持ちに馴染む」「どんなインテリアにも合う」というお声も伺います。
この美を追求するためのフィルターは、言い換えれば、素材の味を損ねず、前面に出ないながらも素材の良さを最大限に引き出すスパイスのように随所に効いています。
美は細部に宿る
MUNI CARPETSの全てのデザインは楠戸が立案・デザインし、工房の下絵師が実物大の下絵を方眼紙に手描きで制作します。カーペットの1目ともなる方眼紙の1目は3mmであり、その方眼に沿って描かれます。
あがってきた下絵を、楠戸自身が細部にわたって確認し、何度も修正しながら完成させます。
![](https://muni.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/04/882041dc30934c607327dea7011c0dbb-822x1024.jpg)
例えば、上の写真にある、方眼紙に描かれた唐草の弦の先端。
修正を重ねて完成した曲線には、先端にまで神経が行き渡るバレリーナの指先のように、命が吹き込まれます。
そして、そのように描かれた唐草は、方眼の1目単位で織ったのでは滑らかな曲線に仕上がらないため、0.5目単位で織っていきます。
ほとんどわからないくらいの、もしくは、そこまでするの?というこだわり。
かつ、0.5目単位というのは職人泣かせのオーダーであり、熟練の職人にしかできない技巧なのですが、その小さなこだわりが、野暮な仕上がりとなるか、シャープとなるかを大きく分かちます。
伝統的なデザインをただ描くのではなく、いかに生き生きと描くかは、楠戸が常にこだわっているポイントです。
唐草も、優雅に舞う蝶も、まるで動きだしそうに見えませんか?
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透明感と洗練を加える色
どの色の糸を使うか?これも楠戸のこだわるポイントです。
下の黄色地のラグには、ターコイズブルーのラインを一本入れています。この色が入ることで、伝統的な文様に透明感と抜け感が加わり、全体として洗練されたモダンな仕上がりとなっているのです。
![](https://muni.co.jp/wp/wp-content/uploads/2022/04/038-trimming-1024x938.jpg)
次は、こちらのTの形をした雷文にご注目ください。
濃いブルー、薄いブルーの隣に細い白い線がすっと一本入っているのがご覧になれますか?この、判るか判らないかくらいの白い線が入るだけでT字の雷文が浮かびあがります。
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同じ系統の糸でも何段階もの色があります。
糸の段階ではほとんど差が判らないのですが、織りあがりを想像し、ひとつの花の中にグラデーションをつけ、奥行をつくる。そんなこだわりも欠かせません。
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「そんなこだわり、気づかなかった!」そう仰って頂けたら、、、制作者冥利につきます。
「伝統的なのに新しいよね」「理由はわからないけれど、なんか好き!なぜか惹かれる」そう思っていただけるために、これからもデザインへのこだわりは続きます。
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news letter vol.28 : 幸福の使い こうもり
2022年3月2日
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先日来店された7歳のお客様が、「あっ、バットマンがいるっ!」と仰いました。
そうなんです、MUNIには、正義の味方ならぬ幸福の使いである、こうもり(バット/bat)モチーフのラグがいくつかあります。
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今回は、日本でも企業のロゴマークや家紋などに使われている吉祥紋である「こうもり文様」についてのお話です。
個人的には、都会での日常生活のなかであまり見かけない気がするのですが、こうもりは南極大陸以外の全大陸と海洋島に分布し、世界中で約1000種が棲息しているそうです。
世界各地での「こうもり文様」をご紹介していきましょう。
まず最初はこちらから。カリブ海に浮かぶ国キューバでは、こうもりが健康、富、家族の団結などをもたらすと古くから信じられており、同地で創業した世界的ラム酒メーカー「バカルディ社」のロゴマークに、こうもりが採用されています。
創業者の奥様が、ラムの原料、サトウキビの香りに引き寄せられて蒸留所に棲みついていたフルーツこうもりを発見。幸福や健康の象徴であったこうもりが、バカルディ・ラムの“顔”にふさわしいと採用したのだそうです。
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そして中国では、中国語で「こうもり(蝙蝠)」 (biānfú) の音が「福が偏り来る」を意味する「偏福」 (biānfú) に通じるため、幸運を運んでくる動物として愛されてきました。100年以上生きたネズミがこうもりになるという伝説もあり、長寿のシンボルでもあります。とりわけ、赤(紅)い蝙蝠は、「紅」と「洪」の音が同じことから、洪れる(あふれる)ほどの幸福=「洪福」(hóngfú)を意味し、磁器などの図柄によく見られます。
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日本でも、西洋よりも中国の影響を強く受けていた明治中期ごろまでは、縁起の良い動物として企業のロゴマークや家紋などに使われていました。川辺や橋の下などに住んでいるため「川守」と呼ばれることもあったようです。 中国と交易が盛んだった長崎発祥の老舗カステラ店福砂屋さんのロゴマークにもなっていますね。こちらをご覧になった方は多いと思います。
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また、日本石油(現ENEOS)さんは、1888年(明治21年)の創業時、創立記念式典の会場内に一羽の蝙蝠(こうもり)が舞い込んで来たことから、「日本」の文字を蝙蝠に模してデザインしたマークを商標とし、「蝙蝠印石油」の商品名で製品販売を行っていました。
これをご記憶の方は、、、かなりマニアックかも知れません。
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様々に取り入れられているこうもり文様をご紹介いたしましたが、ご覧になったことのあるものはありましたか?
こうもりは夜行性なので、気が付かないだけで、、実は身近にいるのかもしれませんね。
折しも、3月11日にバットマンの新しい映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が公開されるそうです。
映画や映画の宣伝をご覧になったときにMUNIのラグに遊ぶ蝙蝠たちをちらりと思い出して頂けたら嬉しいです。
また、ご自身の家紋が「こうもり紋」の方や、身近な「こうもり文様」情報がございましたら、是非ともMUNI南青山店までお寄せください(笑)。お待ちしております!
■「文様のあれこれ」vol.1およびvol.2のアーカイブはこちらから。
Vol.1 https://muni.co.jp/blog/4220/
Vol.2 https://muni.co.jp/blog/5466/
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news letter vol.27 : そこに住むひとを思わせる部屋
2022年2月2日
MUNIでは、月に1度メールマガジンをお届けしています。
その内容をこちらでも紹介させていただきます。
『AD Japan』という雑誌
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お客様から、「オーナーの方は日本人なのにどうして中国のじゅうたんを自ら復活させようとしたの?もともと中国と深い関係があったの?」とご質問を受けることがあります。
答えは、「否」です。
倉敷の老舗呉服商の家に生まれたオーナーの楠戸は、むしろ中国やアジアに対してほとんど興味はなく、アメリカやヨーロッパの音楽やファッション、インテリアに傾倒していた若者だったのです。
そんな楠戸のバイブル的存在だったのは、『AD Japan(アーキテクチュラル・ダイジェスト・ジャパン)』という雑誌でした。1920年にアメリカで創刊された最も権威あるインテリア誌『ARCHITECTURAL DIGEST』(以下;『AD』)の日本版として、1983年から1985年のわずか2年間のみ福武書店(現・ベネッセコーポレーション)から出版されていた、今となっては幻の雑誌です。
この雑誌は、作家フランソワーズ・サガンやデザイナーのヴァレンティノ・ガラヴァー二、俳優のシルベスター・スタローン、画家のデビッド・ホックニーなど各界セレブリティの邸宅の美しいインテリアを紹介した本誌記事の翻訳を主体に、日本版ならではの日本の著名人の邸宅紹介、そして白洲正子氏、朝吹登水子氏、松山 猛氏、金子國義氏、中村紘子氏などなど超豪華メンバーによるコラムで構成されていました。
そしてインテリアの紹介は、アメリカ版を踏襲した形式で、あくまでもその家の主人にフォーカスし、人生のストーリーとともに、インテリアにどう反映されているか、どういう想いで部屋創りをしているかというところにポイントを置いています。
楠戸は、「その人生が創り出した、その人自身の表れたインテリア」 がインテリアの神髄であることを、『AD』が教えてくれた、と言います。そして、楠戸がアンティーク・チャイニーズ・ラグを最初に知ったのは、実はこの『AD』だったのです。
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カーペットという「もの」としてではなく、手織り絨毯を床に敷く意味、つまり「床で贅沢をする」ということ、そしてその家の主の人生とともに洗練されたインテリアを生むクラシカル・チャイニーズ・ラグが、それは美しく素敵に映りました。
あくまでも主役は「ひと」であり、そこには、西洋のモダンスタイルと、東洋の伝統美が融合したインテリアのお手本がたくさんありました。
もし、『AD』との出逢いより前に中国の故宮博物院で目にしたとしたら、楠戸がクラシカル・チャイニーズ・ラグに関心を持つことはなかったかもしれません。
『AD』に魅了されていた2年間があったからこそ、初めて訪れた香港で、楠戸は長年の憧れであったアンティーク・チャイニーズ・ラグと出逢うことができ、”クラシカル・チャイニーズ・ラグ”と呼ばれる、明朝末期から清朝初期に宮廷に献上された幻の絨毯の存在を知ることにつながります。
MUNIという社名
スタッフが名刺をお渡しすると、私共の社名、”有限会社 無二” をご覧になって皆さま驚かれます。
これは“唯一無二”という言葉から、35年前に楠戸が名付けたものです。
「もっとも美しい生活空間」それは、インテリアのためのインテリアではなく、生活に潤いを与え、人生を豊かにするための空間。
「そこに住む人、その人生が創り出した」 ものがインテリアだとすれば、世の中には、全く同じインテリアは存在し得ません。
主(あるじ)が居なくても、その空間を見ただけでそこに住むひとを思わせる部屋。
それは、そのひとが歩んできた軌跡をあらわす空間かも知れませんし、「空間がひとを作る」ということばがあるように、もしかすると「こうありたい」という主の想いを投影した空間かもしれません。いずれにしても、他の誰とも違う空間に違いありません。
旅先や家族との思い出にまつわるものなど、そのときどきの思い入れあるものを選び、長く使っていくことで、そのひとならでは「唯一無二」の、豊かなものになっていくのです。
何千年という歴史と上質なクオリティに裏打ちされ、時間とともに美しい艶と風合いを増していくMUNI CARPETSが、あなたの人生に寄り添い、あなたのインテリアのストーリーを一緒に紡ぐことができれば大変光栄です。
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news letter vol.26 : 2021年のご挨拶に替えて
2021年12月29日
私、楠戸 謙ニが、一度は滅びたクラシカル・チャイニーズ・ラグの復興プロジェクトをスタートさせたのが1989年。
以来32年、私共MUNI CARPETSは、ディレクションから糸作り・染め・織り・仕上げまでを全て自社で行い、世界で唯一クラシカル・チャイニーズ・ラグを継承しています。この厳しいコロナ禍の状況においても工房を維持し、クラシカル・チャイニーズ・ラグの伝統を守り続けてこられたのもお客様お一人一人のご愛顧があってこそと心より感謝申し上げます。
“工房を運営することは 一人ひとりの職人の心を育ててゆくこと。”
MUNI CARPETSのロゴに冠しているZhang & Kenjiに示す工房運営の責任者であるパートナー Bill Zhang(ビル・チャン)は、クラシカル・チャイニーズ・ラグの世界的価値、それを継承することの意義、そして彼らの仕事がいかに誇るべきものであるかを職人達に伝え続けています。
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写真右下:Bill Zhang
「日本と中国、二つの国の二人の個人として、
責任を持ってこのプロジェクトを進めようと決めました。
なぜなら、私たちは絨毯という伝統文化の重要性を他の誰よりも知っているからです。
伝統とは単なる職人の技術だけではありません。
先人の精神性をも汲み取り、受け継いでゆくこと。それが伝統を守ることだと思います。
21世紀の今だからこそ、伝統を守り続けてゆく。それが私の夢なのです。」
By Bill Zhang
かけがえのない支え
私共MUNIは、こうした伝統文化の素晴らしさを、現代生活の中で欠くことのできない「心の豊かさ」としてMUNI CARPETSで表現することによって、「作り手と皆さまを繋ぐ」ことが私共の使命と考えています。
その意味において、皆さまにお求め頂き、日常のなかで御愛用頂くことがそのまま、クラシカル・チャイニーズ・ラグの貴重な歴史を次の世代へ受け継いでいくかけがえのない支えとなります。この世界的な文化芸術の継承に参画して下さることに、改めまして心からの敬意と感謝を申し上げます。
2022年も、MUNI CARPETSを通してクラシカル・チャイニーズ・ラグの伝統文化の魅力を発信することで、作り手と、皆さまを繋ぐ役割を果たしてまいります。
今年も残すところわずかとなってまいりました。
皆さまどうぞ、穏やかで暖かな年末年始をお過ごしください。
皆さまと、皆さまの大切な方々のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げております。
2021年12月29日
MUNI CARPETS
楠 戸 謙 二
news letter vol.25 : エントランスラグで新年を素敵な年に
2021年12月1日
MUNIでは、月に1度メールマガジンをお届けしています。
その内容をこちらでも紹介させていただきます。
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新年を迎えるにあたり、お家の中の様々なものに新しい息吹を取り入れる方も多いことと存じます。
たとえばエントランス。家族や友人を迎えるエントランスはお家の顔であり、外と内を分ける大切な場所です。
MUNIでは、「幸福」を呼び込む文様のエントランスラグを多数取り揃えています。
たとえば上記画像Design No.009Aの文様:「蓮」は、たくさんの種を実らせる生態や、「蓮」と「連」が同じ発音であることから繁栄の意味が込められています。
また、風水的にも、昔から玄関の敷物は“邪気を払うもの”とされています。
自然素材の上質な敷物を敷くと、その敷物が外から受けた不浄なものを落としてくれるのだそうです。欧米でも、玄関ホールにはランナーを設えたりと、玄関にラグは欠かせない存在です。 MUNIの吉祥文様のエントランスラグで「福」を呼び込む準備はいかがでしょうか。
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