MUNI CARPETS

「山滴る」 ~Rainy Summer~

2020年7月29日

    MUNI南青山本店は、静けさと緑に恵まれたロケーションにあります。

換気を良くしている今年はとりわけ蝉の合唱がよく聴こえ、すでに夏本番の様相を呈しているのですが、梅雨明けが遅く、雨が続きますね。

強い陽射しが照りつけていたと思うと、急にスコールのような激しい雨が降り始め、エントランスに広げている藍のラグを慌てて取り込みます。

“山笑う / 山滴る/山装う/山眠る”

とは、北宋の『臥游録』を出典とする俳句の季語。

山笑う、は花々がほころぶ春。

山装う、は樹々が色付く秋。

山眠る、は雪が降りひっそりとした冬

の様子が目に浮かぶ、情緒豊かな表現ですが、ひとつだけ、夏を表す“山滴る(したたる)”という情景が、これまでいまひとつ情景が浮かびませんでした。

でも今年。

雨があがったあとの色濃い緑から、強い陽射しを受けた雨露がポチョンと落ちる様子を見て、これが“山滴る”、なのかなと感じています。

あと数日で8月。

来週には立秋を迎えます。

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「蓮は泥より出でて泥に染まらず」

2020年7月23日

Lotus, lotus and lotus!


毎年7月から8月なかばにかけて、蓮の花が見頃を迎えます。
皆さまのお近くには蓮スポット、ございますか?
東京では上野の不忍池で、いままさに蓮が人の背丈を超えるほどに成長し、幻想的な光景が広がっています。

仏像の台座にもなっている蓮は、仏教において特別で神聖な花。 泥水から生まれながらも、すくっと真っ直ぐに伸び、高貴な花を咲かせる蓮。咲いた花は泥には染まらず、清浄に満ちています。
きれいな水ではなく、むしろ泥水の養分を吸ってこそ、大輪の花が咲くのだそう。 その姿から釈迦は、“泥(困難や悲しみ)があればこそ、そこから立ち上がったあとには清らかな大輪の花(人生)があるのだ”と説きました。

古今東西、人々の心を捕らえ、様々なモチーフとされてきた蓮。
MUNIのラグの意匠にも、吉祥柄として多く取り入れられています。 凛として高貴な姿を見つけてみてください。

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ONLINE STOREオープンのお知らせ

2020年7月19日

平素より、MUNI CARPETSをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。 
“新しい生活様式”で、少なからずご環境が変わられているのではないかと拝察致しますが、如何お過ごしでいらっしゃいますでしょうか。 

さて、大変お待たせいたしましたが、予てよりご要望の多かったONLINE STOREをこのたび開設の運びとなりましたので、ご案内申し上げます。 
掲載商品につきましては今後少しずつ追加してまいります。 商品の魅力が伝わるページにしてまいりますので、お愉しみ頂ければ幸いに存じます。 実店舗同様、どうぞご愛顧くださいませ。

ご不明点などございましたら、なんなりとお尋ねください。今後とも、MUNI CARPETSをよろしくお願い申し上げます。

ONLINE STOREはこちらから

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Staff’s recommendation Vol.8

2020年6月20日

Staff’s recommendation では、スタッフが毎日カーペットに触れる中で、この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させて頂きます。

今回は力強くダイナミックに仕上がった一枚です。

デザインは優美でクラシカルな蓮の丸紋様です。

パイルに使用している手紡ぎの糸は手仕事であるため太いものもあれば細いものもございます。

こちらの個体は太めの手紡ぎの糸で織られており、表面にもツブツブ感が表れております。

太めの手紡ぎの糸で織られたカーペットは比較的アブラッシュという色の濃淡が出やすく、こちらの個体の地の色には全体的にそれが出ており、荒々しくワイルドで深みのあるお色が魅力的です。

蓮文様のお色は藍、橡で染めておりターコイズのような鮮明で明るいブルーに仕上がっており、大黄、橡、胡桃で染めたテラコッタの地の色は濃い目に仕上がっております。

アブラッシュによる表情とこの二色のコントラストが絶妙です。

お部屋のフォーカルポイントとしても大変おススメです。

倉敷スタッフK

(お問い合わせ)

倉敷店 TEL : 086-426-6226  E-Mail : mail@muni.co.jp

Design No. 009D  Size 55 x 75 cm (逆目から撮影)
Price ¥132,000- (税抜き)
順目より撮影
逆目より撮影
太めの手紡ぎの糸が使用されているこちらの一枚。全体的にアブラッシュによる濃淡がよく出ており、深く味わいのある表情をもっている。
蓮の丸紋様
ターコイズのような鮮明で明るいブルーが、まるで浮き出ているかのように見える。
厚みは約1.5cm
手紡ぎならではの弾力を味わっていただけます。
シリアルナンバーによって制作した職人がわかるようになっている。
織りの密度が高いため、裏にもしっかりと文様が見て取れる。

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Staff’s recommendation Vol.7

2020年6月18日

Staff’s recommendation では、スタッフが毎日カーペットに触れる中で、この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させて頂きます。

今回のご紹介は、藍染めの沙綾形(さやがた)文様、卍文様を斜めに繋いだ文様の1枚です。

桃山時代に、中国の明から伝わった絹織物に用いられていた文様です。 卍文様が持つ意味(輝ける天体)、萬事如意、それが終わることなく繁栄してゆくという吉祥文様です。

藍だけが持つ深く美しいBLUE、シンプルな中に隠された技術の高さ、それぞれが合わさり、美しい1枚となっています。

シンプルな幾何学文様ですが、斜めのラインをきっちりと織り上げることは、熟練した職人にとっても大変難しい仕事です。

また、この個体だけが持つアブラッシュは、景色としての役割を存分に発揮し、繰り返される同じ文様に生き生きとした躍動感を持たせています。

お玄関や、ソファ足元のPOINT使いは勿論、和室やお茶室でお使い頂くと大変奥行きのある空間を作り上げ、その「時」をお楽しみいただけること請け合いです。

倉敷スタッフD

(お問い合わせ)

倉敷店 TEL : 086-426-6226 E-Mail : mail@muni.co.jp

Design No.107A Size 91 x 183 cm : Price ¥621,000-(税抜価格)
逆目から撮影
順目より撮影
逆目より撮影
順目より撮影
沙綾型の緻密な幾何学文様
紋様の部分は濃い藍染めの糸が使われ、この1枚ならではのアブラッシュも楽しめる。
約1,5cmの厚みがあり、手紡ぎならではの弾力を味わっていただけます。
裏面が美しいからこそ、表面に美しい幾何学文様が現れます。
裏面とフリンジに防虫剤として橡の染料が塗布され、シリアルナンバーも縫い付けられています。
光により、表情が豊かに変わるのも魅力です。(ダウンライトに照らされた夜のイメージ)
陽の光で一層映える、鮮やかで深い藍の色。

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Staff’s recommendation Vol.6

2020年6月7日

Staff’s recommendation ではスタッフが毎日カーペットに触れる中で、この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させていただきます。

 MUNI CARPETSの魅力は文様や使い心地など、色々あります。その中でも私が惹かれたのは色の美しさでした。

 今日ご紹介したいのは、R-13という無地にホワイトのボーダーラインが入った非常にシンプルなもの。

「R」とは  Rustic 素朴な   Relax のRから付けられました。

 全くの無地ではなく、ラインを入れることで色の美しさをコントラストで感じていただきたいというデザインになっています。

 この絨毯の特徴はやはり地の色です。こちらは、槐で黄色に染めた後、藍を重ね染めするという、非常に手間のかかった染め方をしております。草木の複雑な色合いが、自然の中に包まれているようなそんな気分にさせてくれます。そこへナチュラルホワイトのラインが入ることにより、地色がよりクリアさが増し、清潔でクリーンな優しい表情となる一枚です。

 朝日が入ってくると、朝露に濡れた芝生のように光沢によってシルバーに見え、日中は木漏れ日のグリーンへ、そして夜には藍の深みが増し、湖のマリンブルーのようにも見えます。

 無地とはいえ、時間帯によって印象を変えてくれるのが、MUNI CARPETSの魅力。

 MUNIならではの色合いを十分に楽しめる一枚です。

青山スタッフ T

(お問い合わせ)

南青山本店 TEL : 03-5414-1362 E-Mail : gallery@muni.co.jp

Design No. R-13    Size 137 x 198cm Price ¥892,000 – (税抜)

順目より撮影

逆目より撮影

見る角度によって色合いの印象が変わってくるのも魅力のひとつです。

手織り絨毯ならではの、さざ波のような景色が出ています。

無地ですが、色の複雑さが楽しめます。

槐で黄色に染めた後、藍で染められた複雑な色は近づいて見てみると、より感じられます。

ホワイトのラインは、ウールそのままの色です。

漂白等の化学薬品を用いた処理を一切していないので、やさしい色合いがそのまま残っています。

フリンジ部分と裏面には虫よけの為、橡を煮出した染料を塗布しています。

約1,5cmの厚みがあり、手紡ぎならではの弾力をお楽しみいただけます。

(絨毯の裏) 裏面も高密度の打ち込みで、 熟練の職人が確かな技術で織り込んでいます。

シリアルナンバーによって制作した職人がわかるようになっています。

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Staff’s recommendation Vol.10

2020年5月28日

Staff’s recommendation ではスタッフが毎日カーペットに触れる中で、
この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させて頂きます。

Design No.051  137x198cm

本日はインペリアルラインより、蓮唐草文様のカーペットをご紹介します。

フィールド一帯を覆う唐草文様が、クラシックでありながら、伸びやかでいきいきとした印象の一枚。
特徴的なマリーゴールドイエローの地色は、まるで太陽の光りをいっぱいに吸い込んだよう。
差し色のベビーブルーがすっきりとした清涼感を与え、シックな意匠の中にも軽やかさがあります。
足元から明るく照らし出すような、空間に華やかさを与えてくれるデザインです。

使い込むと色味は柔らかく馴染んでいき、まろやかで優しいニュアンスが生まれていくことでしょう。

ちなみにこの唐草文様、実はよく見ると、左右非対称で複雑に描かれています。
また、唐草の蔓のいたるところから吹き出す、ベージュ色のY字のようなモチーフは、「芽」を表しています。
宋の時代の陶磁器にも描かれた、伝統的な意匠です。
自然の風物の中にシンプルな美を見出し、様々な工芸品に写しとった東洋人ならではの美的感覚。その香りが、この一枚にギュッと濃縮されています。

Design No. 051  Size 137 x 198 cm (逆目から撮影)
Price ¥1,560,000- (税抜き)
逆目より撮影
順目より撮影
イエローとベビーブルーの優しいコンビネーション。唐草がいきいきと浮かび上がります。
手紡ぎ糸ならではの、しっかりとした弾力。厚みは約1.5cmです。
シリアルナンバーのタグが裏面に縫い付けられています。
幅167cm・奥行き70cmのソファを合せたイメージ。
精緻に織り上げられた裏面。この確かな技術が、表のパイル面の表現を豊かさにします。

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Staff’s recommendation Vol.4

2020年5月23日

Staff’s recommendation ではスタッフが毎日カーペットに触れる中で、この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させて頂きます。

Design No.009B 61x91cm

こちらのベージュの地色に藍の蓮文様のデザインはMUNIのラインナップの中でも 特にシンプルでクラッシックモダンテイストで人気のデザインです。

MUNI のラグは全て天然染料を用い、仕上げも電動シャーリングを用いず全て熟練の職人による手仕事で制作しておりますので、同じデザインNo.でも制作の時期や作り手によって個体の風合いは異なります。

今日ご紹介するこちらの個体は藍の蓮の文様が一際色濃く染まっていて、黒と見まごう ほどの染め上がりです。

また加えて、手紡ぎで作られたパイル糸も少し太めのため文様が力強く、ラグにくっきりとモダンでシャープな印象を与えています。

地色は濃くも薄くもない標準のベージュに仕上がっています。 糸は少しざっくりめですが、非常に手触りがよく未使用の状態でもすでに光沢が現れています。

サイズは61x91cmのスモールサイズ。

コンパクトで取り回しが簡単で、小さいながらも空間をモダンに彩り、お玄関はもちろん、お座布団がわりに使っていただいたり、ソファーにかけたりと魅力的な一枚です。

倉敷店 スタッフK

(お問い合わせ)

倉敷店 TEL : 086-426-6226  E-Mail : mail@muni.co.jp

Design No.009B Size 61 x 91cm 逆目より撮影
Price ¥177,500- 税抜き
順目より撮影
逆目より撮影
蓮の丸紋様
紋様の部分は濃いめの藍染めの糸が使われている。
約1,5cmの厚みがあり、手紡ぎならではの弾力を味わっていただけます。
フリンジ部分と裏面には虫よけの為、橡を煮出した染料を塗布しています。
裏面も非常にタイトに打ち込まれており、表と同じ紋様がくっきりと表れています。
未使用ながらも上質な光沢が表れています。

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浅葱色

2020年5月16日

  藍で染めた浅葱色は、5月の晴れ渡った空の色とよく似ています。

スタッフが使い始めてもう少しで10年となる、浅葱色のカーペット。 毎日途切れることなく使ってきて、それでもへこたれもせず変わらないふっくらとした心地良さ、そこにしなやかさと光沢が生まれ、淡く深みある色へと育ち、いよいよ愛おしくなります。

素材や仕事のクオリティは勿論、長い歴史の中、文化と共に生み出されてきた確かなもの。 実際、“お道具” というものは長い時を使い手に寄り添い応え続けてくれるのだと、毎日当たり前のように使いながら、寝転びながら、このような時だからこそ改めて感じます。 変化を余儀なくされている今、嬉しく素敵なことに目を瞑らずに、心が喜ぶ確かなものを傍に置いて暮らしませんか。 藍染めのカーペットの、空や海のような色あいも、きっと優しい力を与えてくれます。

倉敷店 D

使用のカーペット Design No. 052(807) Size 137×198 cm

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Staff’s recommendation Vol.11

2020年5月11日

Staff’s recommendation では、スタッフが毎日カーペットに触れる中で、この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させて頂きます。

今回は、MUN CARPETSのコレクションの中でも1番といっていい程、長く皆様から愛されてきたこのデザインをご紹介いたします。

30年前にできたデザインですが現在までに3回の大きな変更と少しずつの改良を重ねて現在があります。そしてカラーバリエーションも10色と豊富になり迷ってしまうほどです。

そしてこちらは最も初期の配色で、藍で染めた濃紺の地に、茶葉で染めたベージュの蓮花文様が美しく咲いています。

またこちらは初期よりも配色のコントラストをはっきりとさせることにより、華やかさが大変際立ちます。 文様の蓮花は曲線を生かしたとてもエレガントなデザインで、深みある藍の濃紺と相まって、上質で上品な設えを実現してくれます。

こちらのデザイン(009A)の中でもこの1枚は、地色の濃紺はほぼマットな表情で、漆黒とも言える色味が魅力となります。 しかし、その中にも密やかに存在するアブラッシュ(濃淡)が、この深い藍色を一層美しくします。

「藍」という染料は、何度も何度も重ね染めすることで、ここまでの深いBLUEを生み出すのだと、感嘆いたします。

蓮の花は、その種子の多さから繁栄と幸せな結婚を、仏教伝来後には泥の中から美しく花開くことから清らかさの意味を持ちます。

そういった蓮の花の持つ力が、009Aのコントラストの強さの中に柔らかさを生み出し、派手ではない華やかさや雅を生み出すのでしょう。

派手ではなく、エレガントで華やか。 1枚は、手元に置きたいデザインです。

倉敷スタッフ D

(お問い合わせ) 倉敷店 TEL : 086-426-6226 E-Mail : mail@muni.co.jp

Design No.009A Size 61 x 122 cm : Price ¥261,800(税抜価格)

逆目から撮影
順目より撮影
逆目より撮影 
順目より撮影
蓮花の、華やかな丸い団花文様。地色の濃紺によく映える。
見え隠れするアブラッシュがさらに奥深さを増します。
厚みは約1.5cmあり、手紡ぎならではの弾力を味わっていただけます。
裏面とフリンジに防虫剤として橡の染料が塗布され、シリアルナンバーも縫い付けられています。
華美ではない華やかさが大人の魅力。
華美ではない華やかさが大人の魅力。

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