F様からの嬉しいおたより
2020年8月9日
お客様からいただいた、嬉しいお言葉をここでご紹介させていただきます。
医療関係のお仕事をされていらっしゃる、F様。
新しくお求めくださったラグの写真と一緒に、近況をお知らせいただきました。
お仕事の都合上、しばらくの間ご自宅に帰ることが許されず、お仕事用の別邸で生活されていたそうです。
緊張感のある日々だったことと拝察しますが、そんな中でも「意外とストレスが溜まらなかった」とのこと。
その理由は、
「MUNIのカーペットに寝転んだり、クッションにもたれたりしていたお陰かもしれません」と、綴ってくださいました。
普段とは違う時間の流れや、慣れない空間の中でも、
《お守り》のように好きなものを置くだけで、安心できる自分の空間が作れる…。
改めて、F様のコメントから気づきをいただきました。
MUNIがF様の暮らしの中でそういった存在として置いていただけていること、
スタッフとしてとても嬉しく、心強く思います。
ご自宅の書斎や玄関、ソファのクッションにと、時間をかけて少しずつお気に入りのアイテムを増やしてくださっているF様。
いつも、一つ一つのデザインの背景まで楽しみながら選んでくださるので、
お話しさせていただくことが毎回楽しみです。
今後も是非、MUNIとともに、リラックスタイムをお過ごしいただけたら幸せです。
「涼を演出する先人の智恵」 ~ Smart & Cool Summer ~
2020年8月8日
残暑お見舞い申し上げます。
今年は梅雨明けが遅かったこともあり、まだまだ厳しい暑さが続きそうです。
エアコンがなかった時代。
先人たちは暑くて過ごしにくい夏を少しでも快適にするため、智恵と工夫を凝らしました。
花入れを陶器から籠へ。
和紙張りの障子は簾戸に替え、
軒先に風鈴を吊るし、
玄関先に打ち水をする。
籠には鈴虫。
打ち水のように、実際に体感が下がるものもありますが、多くは“涼やかな音”、“涼しげな見た目”など、涼の演出。
今年は、例年以上に熱中症に注意を払わねばなりませんが、暑い暑い、と不満を言うだけではなく、
夏を愉しむ方法を考えた先人たちの姿勢から多くを学びつつ、“いま”をしなやかに受け止めたいものです。
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音楽教室の窓辺から
2020年8月5日
近くの美容院に通われていて、以前からMUNIが気になっていらしたというS様。
ご自宅で音楽教室を主宰されていらっしゃり、
教室の窓辺にある籐の椅子の足下に、シックなベージュ地のラグをお求めくださいました。
ホワイトとブラウンが基調のお部屋に、
濃紺のロータスモチーフが、リズミカルなアクセントをもたらしています。
観葉植物のグリーンも相まって、落ち着きがありながらも瑞々しい、
フレッシュな印象の空間が完成しました。
S様、朝晩にこの椅子で音楽を聴くのが日課とのことですが、
前よりもその時間が長くなったのだそうです。
つい足下に目をやって、ニコニコしてくださっている…とお話しいただきました。
聴覚から、視角から、触覚から…自分の好きなものに囲まれて過ごす、豊かな時間。
想像しただけで、うっとりしてしまいました。
これからの夏に向けて、是非満ち足りた素敵なひと時をお過ごし頂けましたら、幸甚に存じます。
「山滴る」 ~Rainy Summer~
2020年7月29日
MUNI南青山本店は、静けさと緑に恵まれたロケーションにあります。
換気を良くしている今年はとりわけ蝉の合唱がよく聴こえ、すでに夏本番の様相を呈しているのですが、梅雨明けが遅く、雨が続きますね。
強い陽射しが照りつけていたと思うと、急にスコールのような激しい雨が降り始め、エントランスに広げている藍のラグを慌てて取り込みます。
“山笑う / 山滴る/山装う/山眠る”
とは、北宋の『臥游録』を出典とする俳句の季語。
山笑う、は花々がほころぶ春。
山装う、は樹々が色付く秋。
山眠る、は雪が降りひっそりとした冬
の様子が目に浮かぶ、情緒豊かな表現ですが、ひとつだけ、夏を表す“山滴る(したたる)”という情景が、これまでいまひとつ情景が浮かびませんでした。
でも今年。
雨があがったあとの色濃い緑から、強い陽射しを受けた雨露がポチョンと落ちる様子を見て、これが“山滴る”、なのかなと感じています。
あと数日で8月。
来週には立秋を迎えます。
「蓮は泥より出でて泥に染まらず」
2020年7月23日
Lotus, lotus and lotus!
毎年7月から8月なかばにかけて、蓮の花が見頃を迎えます。
皆さまのお近くには蓮スポット、ございますか?
東京では上野の不忍池で、いままさに蓮が人の背丈を超えるほどに成長し、幻想的な光景が広がっています。
仏像の台座にもなっている蓮は、仏教において特別で神聖な花。 泥水から生まれながらも、すくっと真っ直ぐに伸び、高貴な花を咲かせる蓮。咲いた花は泥には染まらず、清浄に満ちています。
きれいな水ではなく、むしろ泥水の養分を吸ってこそ、大輪の花が咲くのだそう。 その姿から釈迦は、“泥(困難や悲しみ)があればこそ、そこから立ち上がったあとには清らかな大輪の花(人生)があるのだ”と説きました。
古今東西、人々の心を捕らえ、様々なモチーフとされてきた蓮。
MUNIのラグの意匠にも、吉祥柄として多く取り入れられています。 凛として高貴な姿を見つけてみてください。
ONLINE STOREオープンのお知らせ
2020年7月19日
平素より、MUNI CARPETSをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。
“新しい生活様式”で、少なからずご環境が変わられているのではないかと拝察致しますが、如何お過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
さて、大変お待たせいたしましたが、予てよりご要望の多かったONLINE STOREをこのたび開設の運びとなりましたので、ご案内申し上げます。
掲載商品につきましては今後少しずつ追加してまいります。 商品の魅力が伝わるページにしてまいりますので、お愉しみ頂ければ幸いに存じます。 実店舗同様、どうぞご愛顧くださいませ。
ご不明点などございましたら、なんなりとお尋ねください。今後とも、MUNI CARPETSをよろしくお願い申し上げます。
Staff’s recommendation Vol.8
2020年6月20日
Staff’s recommendation では、スタッフが毎日カーペットに触れる中で、この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させて頂きます。
今回は力強くダイナミックに仕上がった一枚です。
デザインは優美でクラシカルな蓮の丸紋様です。
パイルに使用している手紡ぎの糸は手仕事であるため太いものもあれば細いものもございます。
こちらの個体は太めの手紡ぎの糸で織られており、表面にもツブツブ感が表れております。
太めの手紡ぎの糸で織られたカーペットは比較的アブラッシュという色の濃淡が出やすく、こちらの個体の地の色には全体的にそれが出ており、荒々しくワイルドで深みのあるお色が魅力的です。
蓮文様のお色は藍、橡で染めておりターコイズのような鮮明で明るいブルーに仕上がっており、大黄、橡、胡桃で染めたテラコッタの地の色は濃い目に仕上がっております。
アブラッシュによる表情とこの二色のコントラストが絶妙です。
お部屋のフォーカルポイントとしても大変おススメです。
倉敷スタッフK
(お問い合わせ)
倉敷店 TEL : 086-426-6226 E-Mail : mail@muni.co.jp
Staff’s recommendation Vol.7
2020年6月18日
Staff’s recommendation では、スタッフが毎日カーペットに触れる中で、この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させて頂きます。
今回のご紹介は、藍染めの沙綾形(さやがた)文様、卍文様を斜めに繋いだ文様の1枚です。
桃山時代に、中国の明から伝わった絹織物に用いられていた文様です。 卍文様が持つ意味(輝ける天体)、萬事如意、それが終わることなく繁栄してゆくという吉祥文様です。
藍だけが持つ深く美しいBLUE、シンプルな中に隠された技術の高さ、それぞれが合わさり、美しい1枚となっています。
シンプルな幾何学文様ですが、斜めのラインをきっちりと織り上げることは、熟練した職人にとっても大変難しい仕事です。
また、この個体だけが持つアブラッシュは、景色としての役割を存分に発揮し、繰り返される同じ文様に生き生きとした躍動感を持たせています。
お玄関や、ソファ足元のPOINT使いは勿論、和室やお茶室でお使い頂くと大変奥行きのある空間を作り上げ、その「時」をお楽しみいただけること請け合いです。
倉敷スタッフD
(お問い合わせ)
倉敷店 TEL : 086-426-6226 E-Mail : mail@muni.co.jp
Staff’s recommendation Vol.6
2020年6月7日
Staff’s recommendation ではスタッフが毎日カーペットに触れる中で、この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させていただきます。
MUNI CARPETSの魅力は文様や使い心地など、色々あります。その中でも私が惹かれたのは色の美しさでした。
今日ご紹介したいのは、R-13という無地にホワイトのボーダーラインが入った非常にシンプルなもの。
「R」とは Rustic 素朴な Relax のRから付けられました。
全くの無地ではなく、ラインを入れることで色の美しさをコントラストで感じていただきたいというデザインになっています。
この絨毯の特徴はやはり地の色です。こちらは、槐で黄色に染めた後、藍を重ね染めするという、非常に手間のかかった染め方をしております。草木の複雑な色合いが、自然の中に包まれているようなそんな気分にさせてくれます。そこへナチュラルホワイトのラインが入ることにより、地色がよりクリアさが増し、清潔でクリーンな優しい表情となる一枚です。
朝日が入ってくると、朝露に濡れた芝生のように光沢によってシルバーに見え、日中は木漏れ日のグリーンへ、そして夜には藍の深みが増し、湖のマリンブルーのようにも見えます。
無地とはいえ、時間帯によって印象を変えてくれるのが、MUNI CARPETSの魅力。
MUNIならではの色合いを十分に楽しめる一枚です。
青山スタッフ T
(お問い合わせ)
南青山本店 TEL : 03-5414-1362 E-Mail : gallery@muni.co.jp
Design No. R-13 Size 137 x 198cm Price ¥892,000 – (税抜)
順目より撮影
逆目より撮影
見る角度によって色合いの印象が変わってくるのも魅力のひとつです。
手織り絨毯ならではの、さざ波のような景色が出ています。
無地ですが、色の複雑さが楽しめます。
槐で黄色に染めた後、藍で染められた複雑な色は近づいて見てみると、より感じられます。
ホワイトのラインは、ウールそのままの色です。
漂白等の化学薬品を用いた処理を一切していないので、やさしい色合いがそのまま残っています。
フリンジ部分と裏面には虫よけの為、橡を煮出した染料を塗布しています。
約1,5cmの厚みがあり、手紡ぎならではの弾力をお楽しみいただけます。
(絨毯の裏) 裏面も高密度の打ち込みで、 熟練の職人が確かな技術で織り込んでいます。
シリアルナンバーによって制作した職人がわかるようになっています。
Staff’s recommendation Vol.10
2020年5月28日
Staff’s recommendation ではスタッフが毎日カーペットに触れる中で、
この一枚!!と心惹かれるおススメの一枚をご紹介させて頂きます。
Design No.051 137x198cm
本日はインペリアルラインより、蓮唐草文様のカーペットをご紹介します。
フィールド一帯を覆う唐草文様が、クラシックでありながら、伸びやかでいきいきとした印象の一枚。
特徴的なマリーゴールドイエローの地色は、まるで太陽の光りをいっぱいに吸い込んだよう。
差し色のベビーブルーがすっきりとした清涼感を与え、シックな意匠の中にも軽やかさがあります。
足元から明るく照らし出すような、空間に華やかさを与えてくれるデザインです。
使い込むと色味は柔らかく馴染んでいき、まろやかで優しいニュアンスが生まれていくことでしょう。
ちなみにこの唐草文様、実はよく見ると、左右非対称で複雑に描かれています。
また、唐草の蔓のいたるところから吹き出す、ベージュ色のY字のようなモチーフは、「芽」を表しています。
宋の時代の陶磁器にも描かれた、伝統的な意匠です。
自然の風物の中にシンプルな美を見出し、様々な工芸品に写しとった東洋人ならではの美的感覚。その香りが、この一枚にギュッと濃縮されています。