ジャン・コクトー
2016年8月11日
シャネルのよき理解者であり、友人であったコクトーは、劇作家・小説家・詩人、様々な顔を持つ天才ともいわれる人でした。
初めてコクトーのことを知ったのは、高校生のころ。
当時、なんとなく惹かれた写真に手をのばし、開いてみたのはボーモン夫人の書いた「美女と野獣」。
それは、モノトーンの写真がとても美しく、コクトーが映画化しようとしているところを写真でつづっている物でした。
時間を忘れ、しばらく引き込まれていたことを覚えています。コクトーは、シャネルやニジンスキーとも交流があり、当時の芸術家たちの交流がいかに豊かだったのかを後に知り、今また、シャネルが愛したクラシカル・チャイニーズ・ラグを、コクトーも共に目にしていたのだろうか、と思いをはせます。
現在、倉敷ギャラリーにあるシャネルの本の中で、コクトーも紹介されています。
是非、手に取って、カーペットの上でこの美しい時代を感じ取ってください。
倉敷店フェアのご案内
2016年8月8日
賑やかに過ぎる葉月、いかがお過ごしでしょうか。
この度、MUNI倉敷店では
倉敷店だけの、特別なフェアを開催いたします。いつもは書庫に納められているMUNIの蔵書を、
お手に取っていただける形で店内に設え
皆様をお迎えいたします。失われた文化、クラシカル・チャイニーズ・ラグの研究と探求において、欠くことのできない史書、そしてMUNI CARPETSの美意識の元に蒐集された貴重な美術書ばかりです。
どうぞ 倉敷の町、そしてMUNI CARPETSの上で
美と芸術に触れる豊かな時間をお楽しみくださいませ。皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。
New Arrivalのご案内
2016年8月7日
織り上がったばかりのカーペットが、ギャラリーへ届きました。
夏の光にきらめく
清らかな藍色、
そして深みのあるグリーンやシックなベージュなど。まさに呼吸を始めたばかりの
植物から生まれた色彩が、瑞々しく輝いています。ぜひ、季節の織り上がりをご覧に
MUNIギャラリーへ足をお運びくださいませ。
バリ ヒンドゥー寺院にて
2016年8月6日
夏季休暇を頂き、旅行でインドネシア・バリ島を訪れました。
写真は、ウブドのヒンドゥー寺院の舞台上の扉を撮ったものです。
人物の背後で、金色の蓮の花が絢爛に咲き誇る様子が、
細かい細工で見事に表現されています。MUNIのカーペットでも多く用いられている
蓮の花モチーフですが、
仏教と同じくインドを起源とするヒンドゥー教でも、
神聖さの象徴として、大切にされています。蓮の花は、シルクロードや海を越えて、
古代からアジアの広い範囲で愛されてきた、
大事な象徴なのですね。
異国の地で、改めて新鮮な気持ちで感じました。写真①ウブドのヒンドゥー寺院での一枚
写真②MUNI CARPETS
Imperial-No.037
Size: 137x198cm
涼のおしつらえ
2016年8月1日
穏やかな風情、凛とした空気の漂う
素敵なご趣味のお玄関は、M様のお宅です。その中央で客人をお迎えする大役に選ばれたのは
慶びのたなびく瑞雲文氈。MUNIの知と技術の粋を集めて制作するインペリアルラインの中でも、とりわけ品格と遊び心に溢れた作品です。
自然との調和、簡素美、という明朝時代の美意識は
日本の茶の湯に用いられる袱紗(ふくさ)や仕覆(しふく)、
表装などを作るのに用いられた明代の織物によって
日本人の美意識の中に自然に受け継がれています。M様は以前から雑誌でMUNIをご覧くださっており
ご新居の完成に合わせてのご来店でした。
滅多と織り上がることのないこちらの一枚が
その機会にご覧いただけたのは
巡り合わせと思わずにはいられません。吟味されたお道具の数々、
そしてさりげなく季節の空気を漂わせる丁寧なお心配りが
世界に二つとない、M様だけの美しい空間を築いています。今後も長くご愛用いただけます様、心より、願っております。
萬字文辺草龍文氈
2016年7月10日
この度、欧米のアンティークラグコレクターの間でも
人気の高い草龍文のインペリアルラインが一枚織り上がりました。
MUNIのインペリアルラインはデザインによって、
永い年月を経た既に退色してからのアンティークラグの
美しさを表現する場合と、退色する前の出来上がりの色を
表現する場合があります。
故宮のアーカイブの中に木紅(Muhon)と呼ばれる少し赤発色の
茶色を地色に使用しているケースがあります。
こちらの作品は木紅の配色を、出来上がりの色により
近づけた色を再現して制作いたしました。
木紅は茶色系ですが渋い茶色とは異なりとても華やかさが
ある美しい色です。
龍文様は少し浅めの藍を用い更に華やかさを増しています。
中国清朝康煕帝時代の簡素美の中にも宮廷の華やかさが
表現されています。
本物に触れることの大切さ
2016年6月16日
Exotic Garden of MUNIを開催するにあたり、
イメージソースにあった、 「ゴーギャン」 というキーワード。以前行った展覧会の図録を、本棚から出して、見返してみました。
もう7年も経ってしまったことに驚きながら、
記憶をたどりつつ、大画家の作品の素晴らしさを再確認。でも、図録を見返した一番の感想は、
本物はこれ以上に美しかった、感動したなあ…という思いでした。
あのとき観た、
『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』。
照明を浴びて、絵画自体がほのかに輝いているような表情は忘れられません。大きさ、色、質感、重さ、匂い。
本物をじかに観た、実際に触れたという経験でしか得られない、
語れないものが、確かにこの世にはあるようです。それはどんなものでも共通、
カーペットにおいても同じことですね。Exotic Garden of MUNIの会期も半分を過ぎ、
今月20日(月)まで。このときだけのMUNIの世界を、ぜひ目撃しにいらしてください。
音楽スタジオに広がるMUNIの世界
2016年5月14日
自分らしく暮らすこと
2016年4月11日
昨年11月号の家庭画報にてMUNI CARPETSと出会い、
お問い合わせくださったH様。
実際にご来店くださり、第一印象でお気に召していただいた御品物をご自宅のリビングにご決定くださいました。
ご自身で設計され、これまでのお仕事で集められてきた素敵な作品で構成された空間。
木の温もりと、大きな窓から差し込む光の中、活き活きと輝く
MUNI BLUEのカーペットとクッション。
今までの経験から行き着いた「日本人の暮らしに合うカーペット」
を永年お探しだったとお話くださいました。
H様の御眼鏡に適った御品物は、シンプルながら味わい深く、
手仕事ならではの表情が活きる藍濃淡の一枚です。
お家に招かれるご友人の皆様と、笑顔溢れる素敵なひと時を
お過ごしいただけますよう願っております。
Vecchio Bambino 2016 Primavera
2016年4月3日
昨日の業務終了後に偶然にも素敵なクラッシクカーと遭遇しました。
そこにはBUGATTI T13、ALFA ROMEO GIULIA 1300GT JUNIOR、CITROEN DS 23IEなど、
ずらっと集合したクラッシクカー達は今日、明日開催される「Vecchio Bambino 2016 Primavera」というツーリングイベントに参加するそう。
大会名称のVecchio Bambinoベッキオバンビーノとは、イタリア語で永遠の少年の心を持ち続ける大人、永遠の少年を意味するのだそう。とても素敵なイベントです。
きっと参加者の大人達はそのクラッシクカーのエンジンと同じくらいうるさく(いい意味で)拘りやロマンを話すことでしょう。そんな純粋な感性を持ち続ける大人達に愛された古い車はこれからも長く愛されるだと思います。
もしかすると持ち主より長く生き続ける可能性もあったりして。
本当に美しいモノは、ただのモノではなく感動や癒しを永遠に与えてくれます。
そんな美しいモノを美しいと感じれる感性こそが人間のもっとも素晴らしいところかもしれません。
本日の倉敷はぱっとしない天気ですが、是非外に出てみて下さい。
桜も綺麗ですし、心躍る車に出会えるかもしれませんよ。