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news letter vol.56 :MUNI玄関考 「結界」としての「玄関」

2024年8月1日

MUNIでは、月に1度メールマガジンをお届けしています。
その内容をこちらでも紹介させていただきます。
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 「玄関」は、「建物の入り口」としては世界共通なのですが、家相や方位などを大切にする日本人にとっての「玄関」とは、精神性も併せ持ったなにか象徴的な位置付けがあると、私どもは考えています。

「玄関」とは「結界」であり、ハレ(聖域)とケ(俗域)を隔てるもの。 「結界」とは、仏教とともに日本に入ってきた、空間の領域を設定することばです。
のちに密教の影響を受け、「結界」の内側が浄域(聖域)、外側を不浄域(俗域)という意味も加わったといいます。

日本古来の信仰である神道においても同様の考え方があり、鳥居やしめ縄などを結界とし、それより内側は浄化された神聖な領域であるということを表すそうです。
日本建築の襖、衝立、障子、縁側なども、内と外を区切る結界の一種です。
また、茶道では、茶室に至る露地に客が立ち入らないようにとの目印として縄で結んだ石(関守石・留め石)、あるいは小石に差し渡した竹筒などを置いて、結界とします。

とりわけ、茶室の入口である躙り口(にじりぐち)は、俗世間(茶室の外)と聖なる空間(茶室の中)を隔てるための重要な結界です。
茶室における躙り口(にじりぐち)は、ご自宅における玄関の位置付けにつながるように思います。

日本庭園や茶室に見られる「結界」

玄関敷きの役割

 このように日本では、一般のご家庭においてもハレ(聖域)とケ(俗域)を隔てる「結界」としてのお玄関を、象徴的な位置付けとする考え方が古来より受け継がれてきました。
そんなお家の顔である大切なお玄関に敷く玄関敷きは、床が固いから、足を拭きたいからという実用的な目的ではなく、ハレの場である家の象徴として、もしくは外と内の「結界」として、お玄関に玄関敷きを敷くという考えが広く定着していきました。
そして現代においてもその家を象徴する玄関インテリアになくてはならないものとなり、日々のお出かけとご帰宅、そして来訪者を温かく見守ってくれる、より身近な存在へとなっていきました。


MUNIの玄関敷き

 MUNI CARPETS の玄関敷きの意匠は全て、吉祥文を用いてデザインされています。
お家の玄関(外との結界)を守るものとしてMUNI の玄関敷きは相応しく、お玄関敷き選びの際には皆さまがご自身やご自宅に相応しい文様を選ばれ、皆さまの日々に寄り添うアイテムとして、ご愛用頂いております。

 私どもMUNIは創業から35年にわたり玄関敷きを大切に考えてきました。
それはMUNIが日本のブランドだからこそできる、日本の住宅やライフスタイルに対応したきめ細やかなサイズの調整や、色・デザインの開発などのアップデイトを続けることなのです。
サイズやデザインを含めると今や200種類にも及ぶ豊富なラインナップ、色の美しさとコンフォートを実現したクオリティの高さで多くの皆さまにご支持を頂いております。


 その意匠においても、魔除けの意味を持つ龍の文様や、お家の繁栄を意味する蓮の文様、永遠の幸福を意味する唐草文様など、吉祥文様が描かれたデザインはお家の顔である玄関に相応しく、洗練された玄関インテリアの設えに一層の美と格調を添えます。
皆さまの心に響く文様はおひとりおひとり異なります。
お客様おひとりおひとりの想いを文様に乗せ、親しみを持ってお使いいただけるのがMUNIの玄関敷きなのです。

今後もMUNIは、皆さまの大切なお玄関を美しく彩り、あるときはそっと、あるときは頼もしく心の後押しをしてくれるような玄関敷きを制作し、お届けしてまいります。

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