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京菓子と琳派

2015年8月27日

この夏見つけた面白い本。
「京菓子と琳派」

別々のテーマとして語られることの多いこの2つのことを繋ぎ合わせて見てみよう、というとても素敵な試み。

たとえば、丸にチョンとへの字を入れるだけで、
「菊」とわかる私たち。
真っ白に美しい薯蕷饅頭も、それだけで菊になる。
元を探れば、光琳菊の潔い意匠から生まれた形だという。

この抽象化し暗号ともいえる表現を持つ文化は、それと知ればとても奥深く面白く、
和菓子を選ぶときそれぞれの名前から生まれる「なぜ」と「なるほど」に、そこからまた知っていく楽しみをくれる。

そんな素敵な数々が紹介されているこの本はとても面白く、
宗達の「風神雷神」も、エッシャーの「昼と夜」も、素敵に暗号化されてゆき、エッシャーの下に敷いた松塔文のチェアラグも、なぜか千鳥に見えてきたり…。

手に取りぱらぱらとめくるだけでも、「ふふっ」という笑いと、「なるほど」が満載の本です。
よろしければ、皆様も手に取ってみて下さい。

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