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Tiffany studio 研究の始まり

2013年10月28日

 
The Tiffany Studios Collection of
Notable Oriental Rugs 1906年

The Tiffany Studios Collection of
Antique Chinese Rugs 1908年   

今から100年以上前にティファニー・スタジオから出版された、チャイニーズ・ラグの研究書です。
チャイニーズ・ラグの研究書としては最も早期のものの一つです。
なぜティファニーが?と思い、調べてみるとティファニー・スタジオとは、あのTiffany &Coの創始者の長男、宝飾デザイナーでありアート・ディレクターのルイス・カムフォート・ティファニー(1848年〜1933年 日本ではステンドグラスやのランプが有名で、かつて松江ルイス・カムフォート・ティファニー庭園美術館がありました。)が起したインテリアデザイン・装飾品の会社だったのです。
宝石商Tiffany &Coの前身は文具品や高級装飾品を扱う会社で、その中に中国の美術品も含まれており、自ずとティファニー自身、東洋美術への関心が向けられ、いち早くラグに注目したのではないかと思います。

ティファニーの後に、数々の専門書が出版されてきましたが、実はいまだにこの本がベースになっているところが多々あります。
なぜならちょうどその時期は、清王朝が傾き多くの美術工芸品が流出した時期に当たりクラシカル・チャイニーズ・ラグの名品も海を渡りました。  

現在ティファニー・コレクションの中に登場する数点は、幾度か所有者がかわりNY メトロポリタン美術館のコレクションになっています。
このように先人たちの研究や、ラグを愛で大切に受け継いで来た人がいたからこそ、また次の世代に伝えてゆくことが出来るのですね。
私たちも微力ですがその一端を少しでも担えたらと思っています。

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