MUNI CARPETS

news letter vol.44 : 居心地がいいということ

2023年7月1日


MUNIでは、月に1度メールマガジンをお届けしています。
その内容をこちらでも紹介させていただきます。
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 先日、『Casa BRUTUS』特別編集「NEW STANDARD 居心地のいい家具。」にMUNI CARPETSを取り上げていただきました。中目黒のデザインギャラリーLICHT(リヒト)の須磨光央さんによる巻頭特集にて、”信頼できる目利きたち”が選んだ数々の名品家具とともにご紹介頂いています。

 “居心地のいい…家具”?と首をかしげるキャッチコピーでしたが、それがかえって、改めてMUNIのカーペットについて考える示唆を頂きました。

“舒服(Shūfú)” 的絨毯

 “居心地のいい家具”というフレーズに触れて思い出したことがあります。
1987年、MUNI CARPETSオーナーの楠戸は、初めて訪れた香港でアンティーク・チャイニーズラグと出逢い、その美しい文様と、時を経て深まり成熟した藍の色に強く引き込まれます。MUNI CARPETS誕生のきっかけとなった出来事です。

藍色のカーペットに魅入る楠戸に向かって、店主の男性は「看得很舒服」と言ったそうです。
“この絨毯を見てると心地いいよね” というような意味合いです。

“舒服(Shūfú)”というのは、気持ちや体調・身体、モノなど幅広いものについて“心地よい”という意味を表す中国語です。

1987年に楠戸が出逢ったアンティーク・チャイニーズ・ラグ

視覚からくる心地よさ

 日本では、“心地よさ”と言った場合、一般的に風合いや触り心地、使用感についてのことばという印象があるように思いますが、今回の『Casa BRUTUS』のことばにより、視覚からくる心地よさというものを再認識することが出来ました。

美しいな、素敵だな、と感じることの中には、本能的に心地よいということも含んでいるのではないでしょうか。

MUNI CARPETS Design No.009D

Therapy Carpet(セラピー・カーペット

 もうひとつ、カーペットの視覚的心地よさについてのエピソードをご紹介します。 

皆さま、セラピー(Therapy)という言葉をお聞きになったことがあるかと思います。セラピー(Therapy)=治療の意味ですが、薬や手術などによらない心理療法や物理療法を指し、香りを嗅ぐことによりリラックス効果を促す「Aroma Therapy」などは、代表的なことばでしょう。そのほか、動物に触れることによる「Animal Therapy」や、音楽を聴くことによる「Music Therapy」などもあります。  2005年にドイツのケルンでクラシカル・チャイニーズ・ラグの展覧会が開催された際、楠戸は、ロシア・サンクトペテルブルクのクンストカメラ博物館の学芸員の方の講演会に参加しました。そこで、「クラシカル・チャイニーズ・ラグはセラピー・カーペット(Therapy Carpets)だと思います」というフレーズを耳にしました。それは、「クラシカル・チャイニーズ・ラグの、他には類を見ない配色とデザインは、心に安らぎをもたらす効果がある」という内容のものでした。

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 普段は特に意識をしていませんでしたが、そのようなクラシカル・チャイニーズ・ラグを継承した上で、天然藍を中心に植物染料で染めたべーシックカラーを色数少なく配色し、シンプルにデザインしたMUNIのカーペットは、「静の美」、「動の美」とある中で、「静の美」にあたり、心が安らぐ、心地良い、という感覚を抱いていただけるのではないでしょうか。皆さまも是非、「居心地のいい家具」という視点で、一度MUNIのカーペットをご覧になってみてください。

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posted by MUNI |

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