news letter vol.10 : カーペットにまつわるお話 ~文様のあれこれ~
2021年2月8日
MUNIでは、毎月2回のペースでメールマガジンをお届けしています。
先日お送りした内容を紹介させていただきます。
みなさんはカーペットを選ぶとき、なにをポイントに選びますか?
デザイン?色?質感?家具との相性?それぞれですよね。
MUNIはカーペットを制作する上で、ルーツとする
クラシカル・チャイニーズ・ラグの文化と美意識を継承するとともに、
その文様に込められた古来のひとびとの願いや祈りもまた引き継いでいるのです。
今回は、カーペットに描かれているいくつかの代表的な文様をご紹介してまいります。
ようこそ、魅惑の文様の世界へ!
【龍】
りゅう/Dragon
龍は海や川などの水辺に棲み、大地に雨を降らせて豊かな実りをもたらしたり、洪水を防ぎ人々の命を守る「水の神」として崇められ、最高位の神獣として古来から信仰の対象とされています。また日本でも親しみのある「龍神さま」として、わたしたちを邪悪なものから護ってくれるとともに、願望の成就を助けてくれると言われています。龍神さまを守護神につけると無限の福をもたらし万事に最強だそうです。
【蝙蝠】
こうもり/Bat
蝙蝠は「蝠」と「福」が同じ発音であることから、幸福を運んでくる動物として愛されてきました。老舗カステラ店のロゴマークにもなっていますね。
【瑞雲】
ずいうん/Happy clouds
雲は天と大地の中間にあり、古ではその形によって吉凶を占っていました。この雲の形は慶びのさきがけに現れるとされる吉祥文様です。雲は雨をもたらし、万物に恵みを与えること、また「雲」と「運」が同じ発音であることから、幸運のシンボルとされています。
【雷文】
らいもん/Thunder
雷文は稲妻を表します。古では恵みの雨を天に願ったことから、稲妻は万物への恵みをもたらすという意味が込められています。アジアのみならず古代ギリシアやローマの建築にも見られる古代文様の代表的存在です。
【紗綾形】
さやがた/Repeated swastika
古代では太陽を表し、吉祥万福が集まるところとされる文字「卍」。
その文字を斜めに崩し、四端を伸ばして連鎖させた紗綾形は、途絶えることなくいつまでも、「不断長久」を意味する吉祥文です。
【盤長文】
ばんちょうもん/Eternal knots
盤長文は日本では「宝結び」、欧米では「エターナル・ノット」と呼ばれ、結び目がないことから永遠を表す文様として親しまれています。
【蓮】
はす/Lotus flowers
蓮は花中の君子といわれ、高潔な人格の喩えとされています。また多くの実を実らせること、また「連」と同じ発音であることから、幸せな結婚と繁栄を願う文様とされてきました。仏教伝来後は、泥のなかから花を咲かせる姿から、清らかさの願いや現世からの救済の意味も持ちます。
【唐草】
からくさ/Arabesque
唐草は蔓が絡まり伸びた意匠で、綿々と永続する無限の連なりを意味します。蓮や牡丹などの様々なモチーフと組み合わさり、幸せを表す意味の永続性を願った文様です。
お気に入りの文様はありましたでしょうか?
それぞれの文様の意味を知ると、
より深くカーペットをお楽しみいただけると思います。
身の回りにお気に入りの文様を取り入れて、
日々の暮らしの中でそっと心の後押しにしてみてはいかがでしょうか。
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