about MOTIF_蝙蝠
2000年1月1日

蝙蝠は「蝠」と「福」が同発音であることから幸福の象徴としてとらえられています。
「こうもり(蝙蝠)」 (biānfú) の音が「福が偏り来る」を意味する「偏福」 (biānfú) に通じるため、幸運を運んでくる動物として愛されてきました。
100年以上生きたネズミがこうもりになるという伝説もあり、長寿のシンボルでもあります。
とりわけ、赤(紅)い蝙蝠は、「紅」と「洪」の音が同じことから、洪れる(あふれる)ほどの幸福=「洪福」(hóngfú)を意味し、磁器などの図柄によく見られます。
*蝙蝠のあれこれ*
▇ コウモリは、南極大陸以外の全大陸と海洋島と世界各地に分布し、世界中で約1400種が棲息しているそうです。
▇ カリブ海に浮かぶ国、キューバにある世界的ラム酒メーカー「バカルディ社」のロゴマークはコウモリです。
カリブでは、こうもりが健康、富、家族の団結などをもたらすと古くから信じられてきました。
同社創業者の奥様が、ラムの原料となるサトウキビの香りに引き寄せられて蒸留所に棲みついていたフルーツこうもりを発見し、幸福や健康の象徴であったコウモリが、バカルディ・ラムの“顔”にふさわしいと採用したのだそうです。
▇ 日本でも、西洋よりも中国の影響を強く受けていた明治中期ごろまでは、縁起の良い動物として企業のロゴマークや家紋などに使われていました。
コウモリは中国と交易が盛んだった長崎発祥の老舗カステラ店福砂屋さんのロゴマークにもなっています。
こちらをご覧になられた方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
▇ 日本石油(現ENEOS)さんは、1888年(明治21年)の創業時、創立記念式典の会場内に一羽の蝙蝠(こうもり)が舞い込んで来たことから、「日本」の文字を蝙蝠に模してデザインしたマークを商標とし、「蝙蝠印石油」の商品名で製品販売を行っていました。
▇ 人々の暮らしの中では、家を守るものを「ヤモリ」・井戸を守るものを「イモリ」、そして川辺を守るものを「カワモリ=コウモリ」と呼び古くから親しんで来ました。
カンボジアのバッタンバンにある巨大な洞窟からは、夕暮れとともにコウモリの大群が大空に飛び立ちます。
うねるように長く長く続くその大群はまるで、巨大な龍の姿にも見えてきます。
▇ コウモリの暗闇でもぶつからない驚異的な能力は「*エコーロケーション」と呼ばれ、障害物を回避したり餌となる虫の位置を捉えます。
これはイルカも持っている能力です。
そして、この類い希な力は、海底探査機や視覚の補助、ロボットの目としての応用へも研究が進められています。
*エコーロケーション=反響音によって「見る」ことが出来る能力。それによって対象物の位置を捉えることが出来る。
夕暮れになるとふわふわヒラヒラと飛ぶ蝙蝠。
なんとなくダークなイメージがわきますが、本当はとても魅力的で未知の能力にあふれた、幸福を呼び込む生きものなのです。
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MUNI CARPETS は、世界の宝でもある明代の宮廷絨毯・Classical Chinese Rugを蒐集・研究し、文様が持つ美しさやその意味までも後世へと伝える為、文様の1つ1つに幸せへの願いを込めてカーペットを制作し、皆さまの元へとお届けいたします。
