この度ご紹介する Design No.009B 「蓮団花文」は、落ち着いたベージュの中に咲き誇る濃紺の蓮花文様がキリリと美しい、とても素敵な１枚です。

橡（クヌギ）や茜で染めこまれた深みあるベージュと、藍を何度も重ね染めすることで生まれる「黒」ともいえるほどの深い藍色とのコントラストは、ダイナミックな力強さを感じさせてくれます。
丸い蓮花文様で作り上げるデザインのエレガントな佇まいは、落ち着きと優しさを空間に運び込んでくれることでしょう。

こちらの Design No.009B（Size 61×91 cm） は、持ち運びも手軽なコンパクトサイズです。
エントランスへは勿論のこと、本棚の足元にそっと沿わせてみたり、オットマンの座面に敷いてみたり。
床座で寛ぐことがあれば、直に腰を下ろしていただくと、その心地よさは最高です。
「蓮花」という清らかで美しいモチーフなので、人生の節目節目への贈り物としても大変お喜びいただけます。

エントランスでは「行ってきます」「ただいま」「お帰り」「ようこそ！」日々の様ざまな時間を嬉しい言葉と共に空間を素敵に彩ります。
本棚に沿わせればそこに座って好きな本を選び「思わず本棚を背もたれにして読み込んでしまう」という至福のひとときも過ごすことが出来るでしょう。

さて、この Design No.009 シリーズ は、創業当時から長く愛されてきたMUNI を代表するデザインの１つです。
30年の間に、３度の大きな変更と、常に重ねる少しずつのブラッシュアップを経て、今の華やかで可愛らしさもある素敵なデザインへと進んできました。
中でも、こちらの 009B は、シックな配色から生まれる落ち着きが大きな魅力となってきます。

「蓮団花文」に見ることのできる様式美は、奈良飛鳥時代、遣隋使や遣唐使がもたらした仏教や哲学、シルクロードを経てたどり着いた美術品の数々に端を発しています。
中でも最も文化の隆盛を極めた明時代の美術・芸術品は群を抜いて美しく、可愛らしく、エレガントで、今も世界中の人々の憧れに他なりません。
それらは「有職文様」として様式化され、現在まで脈々と私たちの身近に受け継がれています。

こちらの１枚の特徴は、少し太めにふんわりと手で紡がれた糸が高密度に結び込まれていて、しっかりしていながらとてもソフトな弾力性があるところです。
また、地色のこっくりとしたベージュは、光の当たり具合でより深くまた淡く、様々な色味に表情を変えて見せるところも魅力です。
蓮花文様を織り出している濃紺は、藍を染料として発酵させ、幾度も幾度も染め重ねることでようやく発色してくる色味です。
この２色の強いコントラストは、植物染料だけが持つ柔らかな発色で、とても落ち着いた上品な印象へと昇華していきます。

使い込む人と共に時を重ね、思い出も一緒に紡ぎ込んでいくカーペットです。
敷きこんだ瞬間から「ずっとここにあったみたい」とよく仰っていただける、使い手と暮らしに寄り添うカーペットです。
ゆっくりゆっくりと時間をかけて、光沢やしなやかさを増し、豊かに育っていく様子は、使い手だけが見れる特権です。

空間を豊かに彩り、毎日が嬉しくなる、喜びを運び込む１枚として、是非お手元でお楽しみください。

使用染料:　藍　橡　茜

　　　　倉敷スタッフ　D

※　こちらのデザインはその他のサイズでも制作しておりますので、是非お気軽にお問い合わせください。