この度ご紹介の No.005 は、規則正しく並ぶ花の小紋が生みだす、端正で穏やかな美しさが魅力の１枚です。

細長いサイズ（70x183cm）のこちらは、もともとロングランナー(廊下敷き)を半分の長さにして生まれた、ハーフランナーです。その伸びやかでシャープな特徴的なサイズから、お部屋を個性的に彩ります。

例えば、キャビネットに沿わせててみたり、ベランダへの出入り口に彩りを添えてみたり。
広いリビングでしたら間仕切りの様に敷いてみて、空間をコーナリングしても楽しいですね。
そして勿論、廊下へも。

さて、こちらのNo.005 は、藍染のモノトーンがとても美しいデザインです。
フィールドの小花の花弁の愛らしい姿を際立たせるのは、２本のシャープなボーダーです。

メインボーダー（外側の縁取り）には、卍を崩して終わり無く繋げた「紗綾形文様」を使用し、この形は「万」と読むことから「吉祥万福の集まるところ」とされてきました。
また紗綾形は日本に渡って以降、女性の慶事用の礼装の襟などにもに使用されてきました。

セカンドボーダー（内側の縁取り）には、１段明るいブルーで、雷文を使用しています。
雷は命の水を呼ぶものとして無くてはならず、また龍の化身・守り神として暮らしの中で愛されてきました。

今回ご紹介のこちらの魅力は、メインモチーフの花弁のふわっとした表情がしっかりと生かされているところです。
濃淡をあまりはっきりと付けず、少しけぶった様なトーンの色合いは、このカーペットが持つ上品さをしっかりと感じさせてくれます。

また相反して、セカンドボーダーの雷文のすっきりとした明るい藍色は、カーペット全体をピリッと引き締め、柔らかくなりすぎず、No.005 がもともと持っている端正な美しさを引き出しています。
メインボーダーの紗綾形は大変緻密な打ち込みで、斜めのラインをきっちりと織り出しています。
この細い斜めのラインを美しく織り出す為には、熟練した職人の大変高度な技術がなくては叶わないのです。

お客様からは、藍染の色あいを、「海のよう」「夜空のよう」とよく仰っていただきます。
身近に海や空の様に広く大きな存在を日々感じることは、とてもうれしく素敵なことですね。

ブルーはもともと、インスピレーションと深いリラックスを与えてくれる色です。
毎日帰る場所となるお部屋に藍染のカーペットを取り入れて、もっと気持ちが嬉しく豊かになる素敵な空間へと、是非設えてみてください。

使用染料:　藍

　　　倉敷店スタッフ D

※　こちらのデザインはその他のサイズでも制作しておりますのでお気軽にお問い合わせください。