"> about MOTIF_蝶 – MUNI CARPETS

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about MOTIF_蝶

2000年1月1日

植物を媒介する蝶は幾度も姿を変えるその生態から、復活を意味し不老不死への願いが込められた文様として伝えられています。

蝶の文様が人々に好まれたのは、その姿の可憐さや優雅さなどにもよりますが、それ以上に蝶のもつ呪術的神秘性が人々の心を魅了した為と考えられています。

蝶は幾度か姿を変え、一度は死んだ様に見える蛹がまた甦るという変態の事実から、回生・復活のシンボルとされ、また羽化登仙する精霊の化身と見られてきました。



*蝶のあれこれ*


■ 蝶は、日本の絵画や蒔絵・能装束・家紋でも古くから題材にされ、美術工芸品の中に多く取り入れられてきたモチーフです。
円山応挙の百蝶図は、何かの折りに目にされた方も多いのではないでしょうか。
蝶は完全変態する生態から、世界中で回生と復活、永遠の命のシンボルとされてきました。


■ 胡蝶
神社・神宮で奉納される舞楽に「胡蝶」という舞があります。
春の日差しの中飛び交う蝶を表し4人の童子で舞うとても華やかな舞です。

胡蝶の「胡」とは、古くは中国にとっての外国を指す言葉で、モンゴルからカザフスタン・またアフガニスタンなど中央アジアを示すようです。
極東の日本にまでたどり着いたシルクロードの歴史と文化の記憶が感じられます。


■ プシュケとアモル
古代ギリシャ・ローマの神話、プシュケとアモルの話をご存じの方も多いのではないでしょうか。

絶世の美女プシュケに嫉妬したヴィーナスに命じられたアモルは、プシュケの元にいたずらを仕掛けに行きます。
ところが間違えて、自分自身にプシュケへの恋の魔法をかけ、恋に落ちてしまいます。
その後共に暮らしだすプシュケとアモルですが、プシュケは約束を破りアモルの顔を見てしまいます。
そして、去って行ったアモルの愛を取り戻すためヴィーナスからの4つの試練を受ける、というお話です。

プシュケとは、古代ギリシャ語で、「魂・心・蝶」を表す言葉です。
蝶は変容する姿から、魂の成長も象徴していました。
プシュケとアモルの神話は西洋美術において、普遍的なモチーフとなっています。


■ 胡蝶の夢
中国戦国時代、宋の思想家・荘子の寓話、「胡蝶の夢」。

寝入った荘周は夢の中で胡蝶となり、夢から覚めると胡蝶ではなく荘周となっていました。
はたして、胡蝶が荘周の夢であったのか、荘周が胡蝶の夢なのか、分からなくなりました。
夢と現実には境目があるはずなのですが、どちらが本当の自分なのか、または蝶も人も実はどちらも同じ自分なのか、、、。

荘子は、夢と現、生と死、他者と自分など、何かが何かに変化する様を「物化」という言葉で表しました。
とても難しい「物化」。
胡蝶の幻想的な姿とお話と共に、色々と考えを巡らせてみるのも楽しそうですね。


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MUNI CARPETS は、世界の宝でもある明代の宮廷絨毯・Classical  Chinese  Rugを蒐集・研究し、文様が持つ美しさやその意味までも後世へと伝える為、文様の1つ1つに幸せへの願いを込めてカーペットを制作し、皆さまの元へとお届けいたします。



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